オカムラ コーラルに実際に座ってみる機会があったので、どのようなワークチェアなのかとその感想をレビューします。
オカムラのワークチェアというとコンテッサ セコンダやバロンが有名ですが、なかなかどうしてこのコンテッサ、超おススメのワークチェアだと思います。
Contents
オカムラ コーラルの概要
まずはオカムラ コーラルの外観やサイズ、ラインナップについてみていきましょう。
オカムラ コーラルの外観とサイズ
オカムラ コーラルのコンセプトはシンプルなデザインと最上級の操作性とされており、確かにオカムラにしては直線的な造形のシンプルなデザインとなっています。

オカムラの他のワークチェアのように丸みを帯びたデザインではなく、座面・背面ともに比較的四角い面を湾曲して造形美を演出しているような印象ですね。
座面や背面などの寸法は以下の表の通りです。
| コーラル 寸法 | メッシュタイプ | クッションタイプ | |
|---|---|---|---|
| 座面幅 | 500mm | 500mm | |
| 座面奥行き | 410 ~ 460mm | 410 ~ 460mm | |
| 座面高さ | 420 ~ 520mm | 420 ~ 520mm | |
| 背面幅 | 470mm | 476mm | |
| 背面高さ | エクストラハイバック | 1,170 ~ 1,370mm | 1,170 ~ 1,370mm | 
| ハイバック | 975 ~ 1,075mm | 981 ~ 1,081mm | |
| ミドルバック | 905 ~ 1,005mm | 911 ~ 1,011mm | |
| 肘掛高さ | アジャストアーム | 610 ~ 810mm | 610 ~ 810mm | 
| デザインアーム | 600 ~ 700mm | 600 ~ 700mm | |
メッシュタイプよりクッションタイプのほうが座面の幅が6mm広く、背面の高さも6mm高くなっています。
ハイバックとミドルバックでは背面の高さが70mm違いますので、身長170cm以上の方はハイバックがおすすめです。
オカムラ コーラルのラインナップ
オカムラ コーラルはチェアタイプ、フレームカラー、ボディカラー、生地カラーなどを自由に組み合わせることができ、なんと4160通りもの組み合わせが用意されています。
チェアタイプはメッシュタイプとクッションタイプの2種類が用意され、それぞれワークベール、エクストラハイバック、ハイバック、ミドルバックの4種類が選べます。

フレームカラーはポリッシュ、シルバー、ブラックの3種類で、ボディカラーはブラックとホワイトの2種類。
ちなみにフレームカラーをブラックにした場合のみ、ボディカラーはブラック一択です。

オプションはランバーサポートの有無、2種類のアームタイプが用意されており、ボディカラーにホワイトを選択すると、肘の色がグレー/ホワイトに変更となります。
生地のカラーバリエーションは全10色が用意されていますので、子供部屋~仕事部屋までインテリアに合わせたカラーを選択することが可能となっています。

オカムラ コーラルの機能
オカムラ コーラルの機能とオプションについてみていきましょう。
オカムラ コーラルの基本機能
コーラルはオカムラのワークチェアの中でもハイエンドモデルにあたる製品ですので、それゆえ基本機能は充実しています。
アンクルチルトリクライニング

アンクルチルトリクライニングは、くるぶし(アンクル)を支点にしてリクライニングすると、背もたれと座面がシンクロしてスライドする機能です。
この機能がないワークチェアでは、背もたれだけが後ろに倒れて座面はそのままの位置で動かないため、体を支えるポイントが上半身の上のほうにずれてしまいます。
いっぽうアンクルチルトリクライニングは、背もたれの角度に合わせて座面にも角度が付くので、リクライニング時に太ももの圧迫感がなく自然な姿勢をサポートしてくれるのです。
異硬度クッション

コーラルの座面には硬度の異なる3種類のウレタンを一体成型した異硬度クッションが使われています。
前方は太ももを圧迫しない柔らかなクッションを、後方はお尻をしっかりサポートする硬いクッションが使わていて、長時間座っていても疲れない工夫が施されています。
クイックスライドオペレーション

コーラルにはレバーを前後に操作するだけでリクライニング反力の調整が可能な、クイックスライドオペレーションが搭載されています。
通常、リクライニング反力の調整は座面の下に付いている回転式のレバーをぐりぐり回して行います。
しかし、これなら座った姿勢のまま力もかけずにリクライニングの反力を自分の好みの強さに変更することができて、とても便利ですね。
オカムラ コーラルのオプション
つぎにオカムラ コーラルのオプションについてみていきましょう。
アジャストアーム

コーラルを選ぶなら是非選んで頂きたいオプションがアジャストアームです。
このアームは上下に100mm高さ調整が可能で、アームレスト部分も前後に50mm、左右に25mm、外側に10度・内側に20度の調整が可能です。
アームが稼働するのって、デスクワークでパソコン作業などをするときにめちゃくちゃ楽!
つまり、アームを机と同じ高さにセットしてアームレストを内側に20°動かすと、キーボードを操作する肘と腕がちょうどアームレストに支えられる格好になるんですね。
このアームがあるのと無いのとでは、1日のデスクワークを終えた時の疲労感が全く違いますので、必須のオプションといっても過言ではありません。
ヘッドレスト

コーラルのヘッドレストは大型の稼働タイプで、クッションタイプなのでふわふわした感じが無く後頭部をしっかりと支えることができるつくりになっています。
高さ100mm、前後に角度35度可動しますので、自分の体格や姿勢に合った位置に調整すして使うことができますね。
ランバーサポート

ランバーサポートは背骨の自然なS字曲線を保って腰への負担を軽減する機能で、コーラルには比較的大型のランバーサポートが用意されています。
背もたれにクッションタイプを選択する場合は、ランバーサポートは背に内蔵されるので後付けできませんから注意が必要です。
交換用キャスター
コーラルを自宅で使うのであれば、キャスターの種類にも気を付けましょう。
床にカーペットが敷いてあれば標準のナイロンキャスターでも問題ありませんが、フローリングだと傷がついてしまいます。
フローリングの部屋で使うなら、表面に柔らかいウレタンを巻いたウレタンキャスターに変更しましょう。
オカムラ コーラルに座った感想
最後にオカムラ コーラルに実際に座って感じたことをお伝えします。
オカムラ コーラルの座り心地
オカムラ コーラルに座って最初に感じたことは、「かなりゆったり座れるオフィスチェアだなぁ」ということ。
座面の横幅は500mmと最上位のコンテッサ セコンダより左右10mmずつ小さいんですが、実際に座るとオカムラのワークチェアラインナップの中で一番大きく感じられます。
おそらく、座面のサイドに丸みが無くフラットなデザインになっているせいではないかと思うのですが、ほんとうに座面が広いなぁと感じました。
また、背もたれもバロンやサブリナのように座面との接合部が絞られていない形状なので、これもゆったり座れると感じることに一役買っているように思います。
僕は身長180cmですが窮屈な感じは全くしなかったので、大柄な男性にはおすすめだと思う反面、小柄な女性だと少し大きすぎると感じるかもしれません。
座面は異硬度クッションだけあって、前面から後面に移るにしたがってしっかりした硬さになっており、体重がかかる部分とそうでない部分の硬度のバランスが絶妙です。
またクッションの厚みも十分で、長時間座っていてもお尻が痛くなるような感覚は全くありません。
背もたれはメッシュタイプとクッションタイプが用意されていますが、クッションタイプのほうがランバーサポートの効きが良いので、腰痛持ちの方はこちらを選ぶことをおすすめします。
メッシュタイプのランバーサポートは、作業している時は腰をしっかりサポートしてくれるのですが、リクライニングするとサポート感が若干薄れるように感じたんですよね。
いっぽうクッションタイプは、深く腰掛けるようにすると、リクライニング時もしっかりと腰をサポートしてくれる感覚があります。
これはアンクルチルトリクライニングの効果だと思いますが、座面の角度が背もたれにシンクロして動くので、背中だけでなく身体全体を椅子が支えてくれている感じがするんです。
また、リクライニングから元の姿勢に戻るときに腰を前に押し出してくれるような力強さがあり、正しい姿勢を意識しながら机に向かえる椅子だと感じました。
なお、ヘッドレストはクッションタイプなのでメッシュタイプにありがちなふわふわした感じはなく、首や頭をしっかりホールドしてくれる感じで好印象でした。
オカムラ コーラルのおすすめ機能
オカムラ コーラルに座って、思いのほか便利だと感じたのがクイックスライドオペレーションです。
僕は、仕事中とそうでない時ではリクライニングの反力を変えているんですが、クイックスライドオペレーションだとその変更がすごく楽!。
座ったままの姿勢で反力を調整することができるので、自分の好みに合わせやすいんですよね。
しかも、その日の気分に合わせて反力をレバーで微調整することができるので、これなら体にかかる負荷もだいぶ軽減されると感じました。
つぎに便利だと感じたのがアジャストアームで、アームレスト部分が前後の50mm、左右に25mm稼働するのがポイント高い!と感じました。
皆さんがデスクワークをするときに、肘から指先までは上から見るとハの字になると思います。
このハの字の角度は体格によって様々だと思いますが、アジャストアームではアームレストが前後左右に動くことによって、支点となる肘を置く位置の選択肢が広がります。
細かいことではありますが、この肘を置く位置がアームレストの中心に来ないと違和感を抱えながら仕事をすることになるので、前後左右に調整可能というのは非常に良いと感じました。

まとめ
オカムラ コーラルのおすすめポイントはなんといっても「ゆったり座れる」という所にあります。
コーラルは、オカムラのワークチェアの中では直線的なデザインですが、それゆえに座面や背もたれが他の製品に比べて実寸以上に広く感じられるのが特徴です。
オカムラのワークチェアはデザイン性が高い製品が多いのでどうしてもそちらに目が行きがちですが、比較的体格の良い男性にはコーラルがおすすめだと思います。
また、クッションタイプは背もたれのランバーサポートが秀逸で、リクライニング時にも腰ばかりでなく身体全体をしっかりサポートしてくれる感覚があり、つい眠ってしまいそうになるほどでした。
背もたれはメッシュタイプのほうがスタイリッシュではあるんですが、伸縮性があるのでランバーサポートがあってもどうしてもリクライニング時に腰に負担がかかってしまします。
腰に痛みを抱えている方は、コーラルのクッションタイプを選択すれば腰への負担がかなり軽減されると思いますよ。
かなり高価なワークチェアではありますが、テレワークの頻度が多い方などは支払った対価以上の快適さを提供してくれるワークチェアだと感じました。



 
  
  
 












