音質の良い低価格イヤホンを紹介しよう第二弾はTANCHJIM MINOです。
TANCHJIMは2015年に中国で設立されたイヤホンメーカーで、有線イヤホン(IEM)では日本国内でも高評価を得ています。
そんなTANCHJIMが2023年12月にワイヤレスイヤホンを発売してたんですが、個人的にノーマーク…。
遅まきながら手に取ってみたところ、TANCHJIMらしい美しい音質に仕上がっているじゃないですか!
これは「音質の良い低価格イヤホン」で是非ともご紹介しなければと思った次第。
そんなわけで今回はTANCHJIM MINOについてレビューをしていきます。

【良い点】
〇ボーカルにフォーカスされた柔らかく美しい音質
〇かわいらしく清潔感のあるデザイン
〇軽く圧迫感の無い着け心地
〇遅延わずか0.045秒の低遅延モードを登載
〇-45dbのアクティブノイズキャンセリングを登載
〇自然な音質の外音取り込みモード
【イマイチな点】
✖Android版日本語対応専用アプリ無し
(iOS版は日本語対応アプリあり)
Contents
TANCHJIM MINOのデザインと装着感
TANCHJIM MINOの充電ケースやイヤホン本体のデザイン、実際の装着感などをチェックしていきましょう。
かわいらしいデザインとカラバリ
TANCHJIM MINOを手に取ろうと思ったきっかけは、まずはそのデザインに惹かれたというのが大きいです。
充電ケースを見た瞬間、そのかわいらしいデザインに目を惹かれたんですよね。

淡いピンクのカラーに上蓋がクリアなことも手伝って、全体的に透明感や清潔感のあるデザインだと感じます。
上蓋も淡いピンク色、TANCHJIMのロゴもトーン・オン・トーンの色使い。
TANCHJIM NINOは同色をうまく使って上質さを表現している良い例だと思います。
イヤホン本体も非常にシンプルなデザインですが、こちらもピンクのトーン・オン・トーンで立体感を表現しています。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、スティックやタッチコントロール部はシルバーピンクを使用。
実際に手に取ってみると十分に高級感が感じられるデザインになっています。
TENCHJIM MINOのカラーバリエーションは3色で、今回ご紹介したピンクの他はブラックとホワイトです。

いずれもマットな「くすみカラー」が使われているため、落ち着いた雰囲気になっていると感じます。
低価格イヤホンはカラーリングが似通ったものが多いんですが、これなら自分らしさを表現することができると思いますね。
軽く圧迫感のない着け心地

TENCHJIM MINOはスティック型イヤホンらしい、軽く圧迫感の無い着け心地です。
この形のイヤホンはスティック部分がストッパーのような役割をして、イヤーピースが耳孔の奥に入りにくいという特性があります。
耳孔の奥にイヤーピースが入りにくい=圧迫感がなく装着感が軽いという方程式が成り立つんですね。
したがって長時間の使用でも耳が痛くなりにくく、カナル型イヤホンの圧迫感が苦手という方には向いていると思います。
いっぽうで耳孔のサイズにしっかり合ったイヤーピースを選ばないと、遮音性が低くなってしまうので注意が必要。
遮音性が低いとせっかくのノイズキャンセリング性能が低下したり、低音の量感が減ってしまいます。
TENCHJIM MINOの付属イヤーピースは比較的薄く、遮音性はそれほど高いタイプではありません。
もしノイズキャンセリングや低音の量感に不満を感じるようなら、以下のイヤーピースを試してみてください。
低価格イヤホンなのであまり高価なイヤーピースはご紹介できないので、コスパの良いものをご紹介しておきます。
final TYPE-E 完全ワイヤレス専用仕様
国産ヘッドホン・イヤホンメーカーであるfinalがら発売されているワイヤレスイヤホン専用イヤーピースです。
「はじめて市販イヤーピースを購入するならまずはこれ」といった存在で、イヤホンの性能を底上げしてくれるイヤピです。
TANCHJIM MINOの音質と通話品質
TANCHJIM MINOの音質と通話品質について確認していきましょう。
柔らかな低・高音と美しいボーカル
TANCHJIM MINOは全体的に柔らかなサウンドで、なかでもボーカルにフォーカスされた音質だという印象です。
TANCHJIMは有線イヤホン(IEM)でHANAやPRISMを聞いた経験がありますが、この2機種も音質の傾向は同じ。
ただしこの2機種は有線のIEMで、HANAは2万円、PRISMに至っては6万円程します。
そういった意味では1万円以下のMINOで、TENCHJIMの音質は表現しきれないのでは?との先入観を持っていました。
しかし、TANCHJIM MINOの音質には驚かされたというのが正直なところで、この価格帯で音質は最高レベルだと思います。

ボーカルは少し前面に出てきますがうるさくはなく、透明かつ繊細な聴きごたえのある音質です。
最初は低音が薄いかなと感じたんですが、聴き込んでいくと全体を包むように柔らかく広がっていることに気付かされます。
広がっているといってもブーミーなわけではなく、一音一音はタイトにしっかり鳴っている印象。
TANCHJIM MINOの低音はなんというか、全体として春の草原のように柔らかく大きく広がっているという感じ。
高音も華やかさはあるものの主張は控えめで、ボリュームをかなり上げても刺さるようなことの全くない優しい音色です。
ゆったりした曲調の女性ボーカルにはベストマッチで、落ち着いてゆったりと音楽を楽しむことができると思います。
通話品質は同価格帯では標準レベル
TANCHJIM MINOの通話品質は、この価格帯としては良くもなく悪くもなくといったところではないかと感じました。
マイクテストは比較的空いているカフェで実施してみました。
【TANCHJIM MINO マイクテスト】
話しはじめは周辺ノイズと自分の声の分離が不十分で、若干聞き取りにくいと感じます。
しかし2回目の発声時からは周辺ノイズと自分の声の分離が落ち着き、聞き取りにくさは解消されています。
ただし、全体を通して自分の声がこもったように聞こえる印象が強いのが気になるところですね。
また、それほどハッキリ聞こえるわけではありませんが、自分が話していない時も周囲の人の話し声を拾っています。
TANCHJIM MINOの通話品質を考えると、ビジネスシーンで積極的に使えるレベルには達していないと思います。

リモートミーティングなどでファシリテート役をする機会が多い方は、もう少し通話性能の良いモデルを検討してください。
いっぽうで友達とたまに通話する程度だったり、リモート会議もたまに発言するくらいなら全く問題ないでしょう。
TANCHJIM MINOのサウンドモード
TANCHJIM MINOのノイズキャンセリング性能と外音取り込み性能について確認していきましょう。
-45dbのノイズキャンセリング性能
TENCHJIM MINOのノイズキャンセリングは、低域ノイズはかなり抑制してくれます。
いっぽうで人の話し声はほぼスルーという印象なので、強力なノイキャン機に比べるとマイルドな性能でしょう。
たとえば図書館など比較的静かな場所なら、周囲のさわめきはほぼカットしてくれます。
いっぽうで、混雑している喫茶店では周囲の人の話し声はかなり聞こえますね。
また電車内でも走行音は聴こえにくいものの、窓のがたつきや人の話し声などはやはり耳に入ってくる印象です。
TANCHJIM MINOは-45dbのノイズキャンセリングを搭載とされています。
この数値だけ見ると「ノイキャン性能はかなり高いのかな?」と思ってしまいますよね。
しかし電車内の騒音は一般的に60db~80db、喫茶店は50db~60dbくらいですので、騒音を完全に抑えるのは難しいですね。
ただし今回のレビューを通じて、-45db相当のノイキャン性能が搭載されているということは確かだと感じました。。
車両が新しく走行時の騒音が少ない電車や、空いているカフェなどならそれほどストレスなく音楽を楽しめるレベルです。
なにより同じ価格帯では、他のメーカーのモデルもほぼ同じくらいのノイキャン性能。
TANCHJIM MINOの音質の良さを考えれば、このイヤホンを選択するメリットは十分にあるといえるのではないでしょうか。
自然で違和感のないの外音取り込み性能
TANCHJIM MINOの外音取り込みは、非常に自然な音質だと感じました。
外音取り込みにすると「あれ?イヤーピースちゃんと装着できてない?」と一瞬思うくらい。
そのくらい周囲の音が自然に聞こえてきます。
これなら常時外音取り込みモードで使っていても違和感がないですし、むしろそのような使い方をしたいユーザーにはおすすめですね。
TANCHJIM MINOの機能

TANCHJIM MINO の機能面についてチェックしていきましょう。
イヤホン本体のタッチコントロール
TANCHJIM MINO はイヤホン本体のタッチコントロールでいくつかの操作ができるようになっています。
デフォルトの操作は以下の通りで、タッチコントロールの反応が過敏すぎたり遅いといった印象はありません。
| 動作 | 左 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 音楽 | 1回押し | 再生/停止 | |
| 2回押し | 曲戻し | 曲送り | |
| 3回押し | ボイスアシスタント起動 | ||
| 長押し | ノイズキャンセリング ON/OFF | 外音取り込みモード ON/OFF | |
| 着信時 | 1回押し | 電話を受ける | |
| 通話中 | 2回押し | 通話を終了する | |
ちなみにiOSでは日本語対応の専用アプリが用意されていて、イヤホン本体のカスタマイズが可能。
たとえば、ボリュームコントロールを操作に割り当てることなどもできるようです。
いっぽうAndroidもアプリはあるんですが、中国語なので自分には解読不能でした…。
IPX4の防水性能を装備
TANCHJIM MINOはIPX4の防水性能が装備されています。
IPX4がどの程度の防水レベルなのかというと、多少の水しぶきがかかってしまっても大丈夫という程度。
多少の雨なら、傘をさしていればそれほど気にすることなく屋外で使うことができるのは大きなメリットでしょう。
とはいえIPX4はイヤホンの防水レベルとしては標準的な性能なので、なるべく濡らさないように使うことをおすすめします。
傘をさしていてもどしゃ降りの雨の中や、プールなどの水辺では使うのを控えたほうが賢明でしょう。
また、イヤホン本体はIPX4ですが、充電ケースは非防水なので濡らさないように気を付けてください。
外で急に雨に降られたときに、イヤホンをしまおうとして充電ケースを取り出すのは厳禁。
イヤホンは多少濡れても大丈夫なので、屋内に入ってイヤホンの水気を丁寧にふき取ってから充電ケースに格納しましょう。
バッテリー性能と駆動時間について
TANCHJIM MINOのイヤホン本体のバッテリーは、ノイキャンONで最大5時間と若干短め。
ただ、個人的には通勤時に片道1時間程度の使用ですし、充電ケース込みの使用時間が最大31時間あるので問題なしですね。
また、TANCHJIM MINOにはインイヤー検知機能が搭載されていて、イヤホンを外すと音楽が自動で停止します。
この機能が非搭載だと、イヤホンを外している時も音楽が流れっぱなしなんてことがよく起こります。
音楽が流れっぱなしだと当然イヤホン本体のバッテリーを食うので、インイヤー検知機能の搭載は大きなメリットですね。
低遅延モードと接続性について

TANCHJIM MINOは0.045秒という低遅延を誇り、製品ホームページではゲームにも使えるとされています。
自分は普段ゲームをしないので検証は不十分ですが、音ゲーをしてみたところ少し遅れているかな?と感じました。
TANCHJIM MINOはAAC接続までなので、一般的には0.12秒くらいは遅れるはず。
遅延0.045秒だとaptX LL並みなので、イヤホン側で補正しているんですかね?
もしかしたら接続するデバイスにも左右されるかもしれませんが、計測データも無いのでなんとも…。
ただ、動画を観るのにも使ってみましたが、こちらは遅れを感じることはありませんでした。
まぁ、遅れにシビアなゲームをガチでプレイする方は、遅延の無い有線イヤホンやヘッドホンを使うでしょう。
そういった意味では、携帯ゲームをするくらいなら遅れを感じてストレスをためることも無いかもしれませんね。
TANCHJIM MINOのレビューまとめ
それでは最後にTANCHJIM MINOの総合評価と、レビューを通じて感じたことを整理してみましょう。
| 評価項目 | Impression | Score |
| 通話品質 | オンライン会議には不向きだが通話は可能 | 4.0 |
| 低音 | 量感は少ないが包み込むような広がりを感じる | 4.2 |
| 中音 | ボーカルが一歩前、クリアさが際立つ | 4.8 |
| 高音 | 量感は少ないがタイトかつシルキー | 4.3 |
| ANC性能 | 低域ノイズは抑制、中域以上には効果なし | 4.1 |
| 外音取込み | 自然な音質でイヤホンを通している感覚無し | 4.7 |
| アプリ機能 | 機能は十分だがウィジェットデザインがイマイチ | 3.8 |
| 機能加点 | 遅延0.045秒の低遅延モードを登載 | 5.0 |
| 総合評価 | 4.4 | |
TANCHJIM MINOを実際に使ってみて感じたことは、ボーカルを聴きたいならかなりおすすめできるイヤホンだということ。
TANCHJIMのフラッグシップモデルPRISMも解像度は高いもののシルキーな音質で、ボーカルが美しい印象。
MINOもTANCHJIMの音づくりの方向性は非常に似ていて、全体的に柔らかい音質ながら解像度は高いです。
とくに女性ボーカルを聴くなら、1万円以下の低価格イヤホンの中ではトップクラスの音質ではないかと思います。
日本ではあまりなじみのないメーカーですが、有線イヤホン・ヘッドホンではTANCHJIMの名は通っています。
そういった意味では、TANCHJIM MINOは他人とは違ったガジェットを持ちたいという方にもおすすめしたいイヤホンですね。













