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M-SOUNDS MS-TW33 レビュー|強力ノイキャンと低音が魅力

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M-SOUNDS MS-TW33は、高性能なハイブリッドアクティブノイズキャンセリングを搭載しながら1万円を切る価格で発売された注目機種です。

1万円以下のノイキャン搭載機ではEarFun Free Pro 2のANCが強力ですが、MS-TW33もそれに匹敵するノイズキャンセリング性能です。

また、MS-TW33は低音に厚みとアタック感があることから、低音好きのユーザーで低価格なノイキャン機を求めるユーザーには、ぜひ手に取って頂きたい製品です。

そのほか、外音取り込みモードはもちろん、レイテンシー70msのゲーミングモードも搭載し、IP54の防塵防水性能も備えるなどスペック的にもコスパの高さはかなりのもの。

M-SOUNDS MS-TW33 スペック

M-SOUNDS MS-TW33は、1万円以下の完全ワイヤレスイヤホン市場に一石を投じるだけのポテンシャルを秘めた製品であることは間違いありません。

というわけで、今回はMS-TW33を徹底的にレビューしていくことにします。

 

 

M-SOUNDS MS-TW33の通話品質と音質

M-SOUNDS MS-TW33の通話品質と音質をまずはみていきましょう。

MS-TW33のマイク性能

MS-TW33は高感度MEMSマイクを搭載しているとホームページに記載がありますが、その実力の程をマイクテストで試してみました。

検証は休日夕方のカフェで着席率100%、BGMもすこし大きめに流れている状況です。

【M-SOUNDS MS-TW33 マイクテスト】


マイクテストの結果からは、1万円以下のワイヤレスイヤホンとしてはまずまずの通話品質ではないかと感じました。

MS-TW33の製品ホームページには、ノイズリダクションやビームフォーミングなど通話時に周辺ノイズを低減する機能が搭載されているといった記載はありません。

したがって、BGMや周囲の人の話し声を拾ってしまうのは想定内であり、チェックすべきポイントはそうした環境下でどれだけ自分の声にフォーカスできているかということ。

マイクテストでは、周辺ノイズに埋もれることなく自分の声はかなりクリアに聞こえており、周辺環境が静かな場所でならリモートミーティングにも使用できる通話品質であることがわかります。

また、オンライン授業を受けたり、ちょっとしたビジネス通話程度ならカフェなどでも使用可能なレベルだと思います。

1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンでは、SONY WF-C500の通話品質が抜きんでていると思いますが、アクティブノイズキャンセリングは非搭載。

ノイキャン搭載機ということなら、MS-TW33は購入候補となり得るでしょう。

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MS-TW33の音質

MS-TW33はパワフルな低音とそれに負けない中音が特長で、1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンとしてはレベルの高いサウンドを提供してくれます。

聴いた瞬間、Technics EAH-AZ60に音色が似ているかな?と感じたんですが、MS-TW33もEAH-AZ60と同じバイオセルロース振動版を使っているからかもしれません。

まぁ、MS-TW33とEAH-AZ60では3倍程度の価格差がありますので、あくまで音の色みたいな部分についての話ではありますが…。

さて、MS-TW33の音質に話しを戻しますが、この製品の最も特徴的なのは重低音の迫力でしょう

キックドラムは「ドンッ!」といった具合に身体に響くようなアタック感があり、ベースなども厚みのある音づくりができているので、重低音好きにはおススメのイヤホンですね。

低音域をブーストしすぎるとボーカルをはじめとする中音が後ろに隠れてしまうというデメリットがありますが、MS-TW33は決してそのようなことはありません。

低音域のタイトさは今一つではありますが、中音域はきちんと分離され、ボーカルは低音の後ろに隠れるどころかしっかり前に出て主張してくれます。

若干惜しいところがあるとすれば、高音域だけが気持ちボリューム不足の感があり、ベースやドラムに食われるように感じることがあります。

高音中心の曲の場合はそれほどでもありませんが、ドラムやベースが強い曲だと中低音の土台の上に高音がちょこんと乗っているような感覚にとらわれるかもしれません。

音場は1万円以下のイヤホンとしては十分な広さで、高音の抜けも吸い込まれて消えていくほどではないものの、この価格帯としては合格点以上でしょう。

MS-TW33には専用アプリが用意されていないので基本デフォルトの状態で聴くしかありませんが、イコライザー無しでも音楽を十分楽しめるチューニングではないかと思います。

M-SOUNDS MS-TW33のANCと外音取り込み性能

M-SOUNDS MS-TW33のアクティブノイズキャンセリング(=ANC)と外音取り込み性能をチェックしていきましょう。

MS-TW33のANC性能

MS-TW33はハイブリッドANCを搭載しており、ノイキャン性能は1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンとしてはトップクラスでしょう。

【ハイブリッドANCとは】

2種類(以下の通り)あるANC技術の両方を搭載している製品は、ハイブリッドANC搭載とされます。

【フィードフォワード方式】
ヘッドホン外側のマイクでノイズを集音し、それと逆位相の音波をぶつけてノイズを消す技術。比較的安価に搭載できるANC。

【フィードバック方式】
イヤホン内側にマイクを配置して本来の再生音と外部からのノイズ両方を集音し、その逆位相の音波をぶつけていったん全ての音を消してから再生音だけを流す技術。フィードフォワード方式より搭載コストが高いANC。

装着してからANC ONにすると鼓膜に圧がかかるような感覚がありますが、これはアクティブノイズキャンセリングの強い製品にありがちな特長。

実際、ショッピングモールやカフェなどでは周囲のざわつきがスッと消えますし、電車内でも走行音などの低域ノイズはかなり強力にカットしてくれます

この価格帯でノイキャンが強い製品だとEarFun Free Pro 2がありますが、MS-TW33はそれと同等かそれ以上のANC性能ではないかと思いますね。

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ただし、高価格帯の製品と違って、ANC ON時の音質の変化が比較的大きいと感じます。

ANCをONにすると低音がさらに強調されますので、低音好きのユーザーなら全く問題ないと思いますが、クリアな高音域が好きという方には向かないかもしれません。

また、ANCをONにするとモード切替アナウンスが流れて音楽が1~2秒ほど中断します。

この間がすこし煩わしく感じるので、次回作では改善して欲しいと感じました。

MS-TW33の外音取り込み性能

MS-TW33の外音取り込みモードは、周囲の音がかなり自然に聞こえます

ANCモードと同じく、外音取り込みモードへの切り替え時に音声アナウンスが入ってちょっともたつく感があります

外音取り込みモードにしてしまえばいたって快適なので、この点だけがちょっと残念に感じます。

ロウル
ロウル
外音取り込みモードは瞬時に切り替えたいというシーンが多いので、アナウンスが終わってから外音を取り込むのではなく、外音を取り込みつつアナウンスが流れる仕様にしてほしかったですね。

M-SOUNDS MS-TW33の外観と装着感

M-SOUNDS MS-TW33の充電ケースやイヤホン本体のデザインと装着感についてチェックしていきましょう。

MS-TW33の本体と充電ケース

MS-TW33の充電ケースは、W74mm×H36mm×D26.5mmと幅は手の平いっぱいのサイズですが、高さと奥行きがあまりないので比較的コンパクトに感じます。

M-SOUNDS MS-TW33 充電ケース

上蓋にM-SOUNSのロゴが型抜きしてあるだけのシンプルなデザインで、表面にサンドブラストやシボ加工が施してあればなおよかったと思うのですが、これはコストの関係で仕方ないですね。

デザイン的に1点だけ不満なのは、イヤホン本体を取り出しにくいこと。

イヤホン本体のトップ面の径が小さいせいでつまみにくい形状となっていて、冬場などで手が乾燥していたりすると充電ケースから本体を取り出すのに苦労します。

イヤホン本体を格納するハウジングの横に穴が開いているんですが、そこに指を入れても取り出しにくさはあまり変わらないので、ここも改善が望まれるポイントですね。

イヤホン本体は小型の部類で、片側4.8gとハイブリッドANC搭載機としては非常に軽くなっています。

M-SOUNDS MS-TW33 イヤホン本体

イヤホン本体にもM-SOUNDSのロゴがプリントされ、トップ面は王冠のようなデザインでチープさは全く感じません。

カラーバリエーションは4色展開。

M-SOUNDS MS-TW33 カラーバリエーション

ブラックとホワイトはCOOLな印象ですが、レッドとグリーンは質感が感じられ少し温かみのあるカラーリングです。

普段のファッションに合うカラーを選べるというのは好印象ですね。

 

 

MS-TW33の装着感

MS-TW33は着け心地が非常に軽いイヤホンです。

イヤホン本体が片側4.8gしかないので軽いのは当たり前かもしれませんが、装着したときに圧迫感がほとんど感じられないというのも大きな要因だと思います。

M-SOUNDS MS-TW33 装着感

完全ワイヤレスイヤホンを使うと耳が痛くなるという方でも、MS-TW33なら長時間使うことができるでしょう。

いっぽうで耳との一体感や安定感という面では「普通」で、イヤーピースのサイズが小さすぎると頭を振った時などに若干不安定さを感じるかもしれません。

MS-TW33にはS/M/Lの3種類のイヤーピースが同梱されていますので、左右それぞれの耳に合ったサイズを選択して装着するようにしてください。

M-SOUNDS MS-TW33の機能

M-SOUNDS MS-TW33の操作方法や機能について確認していきましょう。

MS-TW33の操作方法

MS-TW33は、イヤホン本体のタップサークルをタッチすることによって操作をすることが可能です。

M-SOUNDS MS-TW33 タップサークル

タップサークルはトップ面周囲の王冠のような形状をしている部分ですが、トップ面をタッチするつもりで操作すれば一緒に触れることができますので操作しにくいとは感じません。

MS-TW33には専用アプリが用意されていないので、以下のデフォルトの設定のまま使うしかありませんが、こちらも操作上とくに不満を感じる点はありません。

動作
音楽1回押し再生/停止
2回押し音量DOWN音量UP
3回押し曲戻し曲送り
長押しゲーミングモード ON/OFFANC OFF ⇒ ANC ON ⇒ 外音取り込み
通話1回押し電話を受ける/切る
長押し着信拒否

強いて不便な点をあげるとすれば、イヤホン装着時にタップサークルに触れやすいので、再生・停止の誤動作が起きやすいということでしょうか。

ただし、このあたりは使っていくうちに慣れで解消すると思いますので、それほど大きな問題ではないと思います。

ゲーミングモードを搭載

MS-TW33はレイテンシー70ms相当のゲーミングモードを搭載しています。

MS-TW33の対応コーデックはSBCとAACのみですが、レイテンシー70ms相当となると、aptX™と同程度の低遅延を実現しているということになります。

Bluetooth接続はコーデックにより音質や遅延に差があります。

コーデック音質と特長量子化ビット数/サンプリング周波数ビットレート遅延
SBCBluetoothを搭載した機器は必ず対応している。SBCの音質を★と仮置きして他のコーデックと比較してみます。16bit/48KHz64kbps~328kbps0.22秒前後
AAC音質は★★。iPhoneやiPadのコーデックはAACが優先され、AACが使えない場合はSBCで接続される。16bit/48KHz詳細は非公開につき推定値
128kbps
256kbps(可変)
328kbps
0.12秒前後
aptX™音質は★★。米Qualbommが開発したAndroid端末の標準仕様。AACと体感上の差はない。16bit/48KHz352kbps@44.1kHz
384kbps@48kHz
0.07秒前後
aptX™ LL音質は★★。低遅延に特化したaptXのコーデックで、音ゲーやバトルゲームに最適。16bit/48KHz352kbps@44.1kHz
384kbps@48kHz
0.04秒前後
aptX™ HD音質は★★★。aptXの高音質版コーデック。ビットレートを高め遅延を犠牲にした音楽用コーデック。24bit/48KHz529kbps@44.1kHz
576kbps@48kHz
0.13秒前後
aptX™ Adaptive音質は★★★★。接続環境やアプリに応じてビットレートを自動で変化させるコーデック。今後主流になる可能性大。24bit/96KHz276kbps~620kbps0.05秒~0.08秒程度
LDAC音質は★★★★。SONY独自の超音質特化型コーデック。遅延が大きいためゲームや動画視聴には向かない。24bit/96KHz330kbps/660kbps/990kbps1秒以上

音ゲーやサバゲーをガチでプレイするなら、aptX™ LLのレイテンシー40ms相当はないと厳しいので、あくまで通常のゲームなら遅延は気にならない程度に考えておきましょう

また、動画を視聴するぶんには遅延はほとんど気にならなかったので、通勤電車の中で動画を楽しむなら強力なANCも搭載されている本機はおススメですね。

IP54の防塵・防水性能

MS-TW33はIP54の防塵・防水性能を備えています。

IP(=International Protection)は国際的な防塵・防水等級を表すもので、防塵は0~6の7等級、防水は0~8の9等級に区分されています。

IP規格の説明

MS-TW33の防塵等級5は、機器の正常な動作に支障をきたしたり、安全を損なう程の量の粉塵が内部に侵入しないという家電品としてはほぼ最高レベルの性能。

また防水等級4は、いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けないというレベルで、急に雨が降ってきたりしてイヤホンが多少濡れても大丈夫です。

外出時に積極的に利用したい方には、砂埃や夕立などをあまり気にせず使うことができるのでおススメですね。

 

 

M-SOUNDS TW33レビューまとめ

それでは最後にM-SOUNDS MS-TW33の総合評価と、良い点・改善してほしい点を整理してみましょう。

評価項目ImpressionScore
通話品質静かな環境ならビジネスでも使える4.0
低音厚みとアタック感あり4.5
中音ボーカルが前に出てくる4.5
高音低~中音に比べおとなしい4.1
ANCこの価格としては驚きの性能4.6
外音取込みかなり自然に聞こえる4.5
機能加点遅延0.07秒の低遅延モード搭載5.0
総合評価4.5

 

良い点

ビジネスシーンでも使用可能な通話品質
パワフルな低音とそれに負けない中音
同価格帯最高レベルのANC性能
自然な音質の外音取り込みモード
非常に軽い装着感
レイテンシー70msのゲーミングモード搭載
IPX54の防塵・防水性能

 

改善してほしい点

モード切替に1~2秒を要する
イヤホン本体を取り出しにくい
装着時に誤作動が起きやすい(タップサークルに触ってしまう)

 

M-SOUNDS MS-TW33は1万円を切る価格ながら、ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングを搭載し、強力なノイキャン性能を持つワイヤレスイヤホンです。

街中の雑踏などの生活環境音はほぼ聞こえないほどのノイキャン性能で、電車内の走行音なども低域~中域ノイズはかなりカットしてくれるだけのポテンシャルがあります。

また、アタック感のある低音とそれに負けない中音によって、ボリューム感のある音質にチューニングされており、特に低音好きのユーザーにはマッチするサウンドを提供してくれます。

通話品質もこの価格帯の中では優秀な部類で、自宅など周辺ノイズが少ない環境下であれば、リモートミーティングなどビジネスにも使用することができるレベルです。

そのほか、レイテンシー70ms相当のゲーミングモードIP54の防塵・防水性能などコストパフォーマンスがかなり高い製品ですので、低価格でもしっかり使えるワイヤレスイヤホンとしておススメできる製品です。

ノイキャン性能が高く低音寄りの音質の低価格ワイヤレスイヤホンで、ゲームや動画も遅延を気にすることなく楽しみたいという方は買って損はしないイヤホンでしょう。