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iPhoneでハイレゾを聴く|おすすめUSB DAC

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iPnoneでハイレゾを楽しめるのか?については、すでに以下の記事で説明しました。

iPhoneでハイレゾを楽しむ方法|ポータブルDACアンプが必要ですiPhoneでハイレゾを楽しむ方法について初心者にもわかりやすく解説します。...

この記事に書いた通り有線イヤホン・ヘッドホンなら、比較的安価なUSB DACでiPhoneでもハイレゾが楽しめます。

そこで今回は、オーディオ初心者の方もiPhoneで手軽にハイレゾを聴くことができるおすすめUSB DACをご紹介します。

おすすめUSB DAC

今回はオーディオ初心者向けに3.5mm端子接続に絞って、おすすめモデルをピックアップしました。

3.5mm端子は通常の有線イヤホンやBluetoothヘッドホンの付属ケーブルなど、一般的なオーディオ端子の規格です。

以下の通り、Apple純正の有線イヤホンや、純正の変換アダプターも3.5mm端子規格となっています。

Apple純正品 3.5mmイヤホン、3.5mm変換アダプタ

Audirect Atom Mini Lightning

Audirect Atom Mini 外観

Audirect Atom Miniの概要

Audirect Atom MiniはApple純正のLightning to 3.5mmオーディオジャックと同じ形状のUSB DAC(Type-Cモデルもあるので間違わないよう注意)。

あれこれ難しい設定不要で、いま使っているイヤホンを接続するだけで高音質を楽しめます。

iPhoneでハイレゾを楽しむための入門機としては、価格やサイズ感が非常にお手頃な製品です。

小型ながらDACチップにはES9280AC Proを搭載し、PCMで32bit/768khzの再生が可能となっています。

また、16Ω 584mVrms 〜 600Ω 2.07Vrmsとハイインピーダンスのヘッドホンに対応しているのも大きなメリットでしょう。

 

 

Audirect Atom Mini Lightningの音質

Apple純正のLightning to 3.5mmオーディオジャックに比べると、まずはノイズの少なさに気付くはず。

安価なサードパーティー品を使っている場合は、目の前の霧が晴れたかのような透明感に感動すら覚えるはずです。

このノイズの少なさがUSB DACを使う大きなメリットの1つで、ボーカルのブレスなど音の繊細さを際立たせてくれます。

Audirect Atom Miniの音質は、低音は柔らかく量感がある反面、高音は少しおとなしい印象

なんというか心地よく若干ブーミーな低音で、長時間聴き疲れせずに音楽を楽しむには向いていると思います。

持ち運びしやすく、取り扱いにもそれほど気を遣わなくて済むというのもAudirect Atom Miniの大きなメリットですね。

なお、低価格DAC(変換コネクタでこの値段は十分高価ですが)なので、解像度はそれほど高いわけではありません。

ただ、まずは「ハイレゾってどんな感じなのかな?」と興味を持っている方の入門機としてはおススメです。

FiiO KA1 Lightning

FiiO KA1 外観

FiiO KA1の概要

FiiO KA1は3.5mm端子モデルのドングル型USB DACで、FiiOのKAシリーズとしてはエントリーモデルにあたる製品。

iPhoneに接続する場合は接続端子がLightningタイプ、AndroidならType-Cタイプを選ぶようにしましょう。

DACチップはES9281AC Proを搭載し、PCMで32bit/384kHzの再生が可能。

iPhoneに接続するだけで、簡単にハイレゾを楽しむことができるようになっています。

KA1の出力端子は3.5mmアンバランスのみですが、バランス接続に対応した上位モデルも用意されています。

機種名KA1KA2KA3
出力端子3.5mm4.4mm3.5mm,4.4mm
対応サンプリングレートPCM32bit/384kHzPCM32bit/384kHzPCM32bit/768kHz
DACチップES9281AC ProCS43131×2ES9038Q2M
推奨インピーダンス16~300Ω16~300Ω16~300Ω
アプリ非対応Androidのみ対応Androidのみ対応
寸法40×15×8mm40×15×12mm56.3×20.2×12mm

 

 

FiiO KA1の音質

FiiO KA1はイヤホンそのものの音質を邪魔しない、比較的フラットなサウンドという印象です。

低域~高域まで解像度が高く、繊細な音の描写にもしっかりと対応してくれます。

音場は広くありませんが解像度の高さと繊細な音質がそれを補っており、狭さを感じることもないでしょう。

いっぽうで音の厚みはそれほどではなく、アタック感に欠けると感じるユーザーはいるかもしれません。

とはいえ、この価格でこれだけの音質であれば、エントリーUSB DACとしては十分満足できると思います。

iBasso Audio DC03 Pro

iBasso Audio DC03 Pro 外観

iBasso Audio DC03 Proの概要

iBasso Audio DC03 Proは3.5mm端子モデルで、低価格USB DACながらDACチップを2基搭載しています。

いわゆるデュアルDAC構成ですが、メリットとしてはノイズがより低減されること。

また、フェムト・クロック水晶発振器の搭載によりクロック精度が向上されていることも大きなメリットです。

水晶発振器の役割

USB DACにおける水晶発振器の役割をわかりやすく表現すると、音の波形がより原音に近くなるということ。少し専門的な話としては、水晶発振器はサンプリングレートの周波数を安定させる役割を担います。

筐体横にボリュームキーが搭載されているのも嬉しいポイントで、100段階のボリューム調整が可能です。

Type-C to Cケーブルしか付属されていないため、iPhone接続にはLightning to Type-Cケーブルかアダプターが必要です。

iBasso Audio DC03 Proの音質

iBasso Audio DC03 Proは低音にアタック感と広がりが感じられ、どちらかといえばメリハリのある音質です。

低音の広がりというのは、表現を変えると「タイトすぎない程良いブーミーさ」とでもいいましょうか。

中高音は繊細でエッジが効いているんですが、低音は少しフワッと広がりがありながらも厚みのあるサウンド。

DACチップがシーラス・ロジック製ということも影響しているのでしょう(他の多くはESS社製)。

1万円を切る価格ながら、音質・機能面共に十分満足できるUSB DACだと思います。

 

 

iFi-Audio Go link

iFi-Audio GO link 外観

iFi-Audio GO linkの概要

iFi-Audio GO linkは約11gという小型スリムな筐体が特長の、3.5mm端子モデルのUSB DACです。

上位モデルのGO barや据置き型アンプのZEN DACなど人気製品を多く抱えるメーカーのエントリーモデルですね。

DACチップはES9219MQ/Qという電力効率に優れた高性能DACを搭載し、PCM32bit/384kHzに対応。

本体に直結しているケーブルはUSB Type-Cですが、付属品としてType-C to Lightningアダプターが付いています

 

 

iFi-Audio GO linkの音質

iFi-Audio GO linkは全域にわたって厚みのある音質が特長で、一音一音がしっかりと鳴っている印象です。

芯が太めのサウンドなので、低域のアタック感が欲しい方にはピッタリの音質だと思います。

低音~高音までの各帯域の分離感も良いので、低音に埋もれることのない透きとおったボーカルが楽しめるのも大きなメリット。

しっかりと音を浴びたいという方におすすめしたい1台です。

Shanling UA3

Shanling UA3 外観

Shanling UA3の概要

Shanling UA3は3.5mmと4.4mm端子に対応したUSB DACです(iPhone接続にはLightning to Type-C変換アダプタが必要)。

3.5mm端子のみに対応したUA1はすでに生産終了品となっているので、今回はUA3をご紹介します。

Shanling UA3はAKM製DACチップAK4493SEQを搭載し、Ricore社製オペアンプも2基搭載されています。

AKMのDACチップはオーディオ業界で高い評価を得ていましたが、2020年10月の火災で生産停止状態となりました。

今回ご紹介している製品の多くにESS社製のDACチップが使われているのは、AKMの生産停止の影響によるものです。

そういった意味では、AKM製DACチップを搭載したShanling UA3は非常に貴重な存在。

PCM 32bit/768kHzに対応し、筐体にボリューム調整/曲送り・戻し・停止ボタンを備えるなど使いやすさ抜群のUSB DACです。

 

 

Shanling UA3の音質

Shanling UA3は音場が広く、低音~高音まで非常に繊細で分析的なサウンドといった印象です。

解像度を底上げするといったイメージなので、イヤホンやヘッドホンの音質を邪魔しないUSB DACだといえるでしょう。

音の1つ1つを丁寧に描写してくれるので、静かに深く音楽を楽しみたいという方には向いている製品だと思います。

4.4mmバランス接続では、より解像度が上がり立体感が増すように感じるはず。

3.5mmアンバランス接続で「良い音!」と思えるなら、4.4mm対応のイヤホン・ヘッドホンにも手を伸ばしたくなるかもしれません。

Audirect Beam3 Pro

Audirect Baem3 Pro 外観

Audirect Beam3 Proの概要

BEAM3 PROはケーブル脱着可能タイプのドングル型USB DACです。

同梱されているのはType-C to CのUSBケーブルとType-A to C変換アダプター。

したがってiPhoneに接続するにはLightning to Type-Cの変換アダプター、もしくは変換ケーブルが別途必要になります。

若干投資はかさみますが、BEAM3 PROのメリットはオペアンプを2基搭載していること。

オペアンプとは

オペアンプは電気信号を増幅する半導体のこと。BEAMS3 PROはこの半導体が2つも登載されているので、ハイインピーダンスのイヤホンやヘッドホンでも鳴らしきるパワーを持っているということです。
ちなみに40Ω~50Ω以上はハイインピーダンスとされているので、お手持ちのイヤホンやヘッドホン仕様書のインピーダンスの数値を確認してみましょう。

筐体横のボタンで「H」「M」「L」の3段階のゲイン調整が可能となっています。

ちなみにDACチップはFiiO KA1と同じES9281AC Proですが、PCMは32bit/768kHzまで対応しています。

 

 

Audirect Beam3 Proの音質

BEAM3 PROはFiiO KA1と似たフラットなサウンドで、イヤホンやヘッドホン本来の音質を邪魔しない印象です。

ただオペアンプを2基搭載しているからか、低域のアタック感はBEAM3 Proのほうが強く感じますね。

FiiO KA1は繊細さが際立つのに対し、BEAM3 Proは繊細さの中にも芯の強さが感じられるようなイメージでしょうか。

ハイインピーダンス対応なので、たとえばSONY WH-1000XM5(48Ω)もパワフルに鳴らしきることが可能。

普段のBluetooth接続よりさらに高音質で音楽を楽しむことができますよ。

Questyle M12

Questyle M12 外観

Questyle M12の概要

Questyle M12はDACチップ供給元であるESS社との共同開発製品で、開発に2年の歳月が費やされています。

この製品の最大の特徴は、接続したイヤホンやヘッドホンのインピーダンスを検出し、自動でゲイン切替を行うこと。

ゲイン切替ってなんだかよくわからないという初心者にも、うれしい設計となっています。

ゲイン切替とは

USB DACのゲイン切替とは、イヤホンやヘッドホンへの電気信号の出力調整こと。ハイインピーダンスのイヤホンやヘッドホンは、ローゲインだと鳴らしきれないためハイゲインに切替をする必要があります。

ちなみにQuestyle M12では、イヤホンやヘッドホンのインピーダンスが70Ω以上でハイゲインとなります。

DACチップはES9281ACで、PCM32bit/384kHzまで対応しています。

付属ケーブルはType-C to CとType-A to Cのみなので、iPhoneに接続するにはLightning to Type-Cケーブルが必要です。

 

 

Questyle M12の音質

Questyle M12は、イヤホンやヘッドホンの音質はそのままに、低音がワンランク上質になる印象です。

ベースの弦の響きが増すというか美しくなるような感覚で、全体的に音が少し柔らかく感じられますね。

他のUSB DACは解像度や繊細さが引き上げられ音が硬質化するのに対し、Questyle M12は軟化するイメージです。

華やかなサウンドより落ち着いたサウンドのほうが好みという方にはおすすめしたいUSB DACですね。

Astell&Kern AK HC3

Astell&Kern AK HC03 外観

Astell&Kern AK HC3の概要

Astell&Kernは韓国のオーディオブランド「アイリバー」の高価格帯Hi-Fiオーディオシリーズ。

とくにハイエンドDAP(Digital Audio Player)は、原音に忠実なハイレゾオーディオプレイヤーとして人気を博しています。

そんなAstell&KernのAK HC3は、ESS社のES9219MQをデュアルDAC構成で搭載し、PCM32bit/384kHzに対応。

3.5mm端子モデルで、iPhoneユーザー向けにUSB Type-C to Lightning変換アダプターも同梱されています。

 

 

Astell&Kern AK HC3の音質

Astell&Kern AK HC3は、なんといっても低域~高域までの全域で厚みのあるサウンドが魅力です。

ボーカルは非常にクリアでスポットライトがあたったように引き立っていて、それを彩る楽器も華やかに聴こえます。

低音のアタック感と中高音の繊細さが非常にバランスよく感じられる音質で、いわゆる「ノッテいける」サウンドですね。

かなり高価なUSB DACではありますが、3.5mm端子モデルの中ではけっして後悔することのない製品でしょう。

iPhone向けおすすめUSB DACまとめ

今回はiPhoneと有線イヤホンを接続してハイレゾを楽しむために必要なUSB DACをご紹介しました。

この記事を読まれるのはおそらく初心者の方だと思うので、ご紹介する製品は3.5mm端子モデルに絞りました。

USB DACをはじめて使うと、今まで聴こえなかった音まで聴こえるようになったような感覚に驚きます

これは音のゆがみやノイズの少なさから感じることであり、これこそがUSB DACを使う大きなメリットです。

これが4.4mmや2.4mmのバランス接続になるとさらにノイズが減り、空間表現も広くなるので音がより立体的に感じられます。

今回ご紹介したUSB DACを通じて、さらに「良い音」に興味を持っていただければ嬉しく思います。