クラブミュージックに最適かつ高機能
JBL Club Pro+ TWSは2020年10月に発売されるや、その価格と性能のバランスの良さから爆発的に売れている完全ワイヤレスイヤホンです。
低音~高音の全域で音の解像度が高く、締りと迫力のある音質はクラブミュージックを聴くのに最適で、Club Proの名に恥じない性能です。
通話性能も6マイクを搭載していることから標準以上に仕上がっており、web会議でも問題なく使えます。
そのほかハイブリッドノイキャン、ワイヤレス充電など、2万円前半の完全ワイヤレスイヤホンとしては必要以上の機能を搭載しており、この価格帯では間違いなく最高クラスの1台でしょう。

Contents
JBL Club Pro+ TWSの通話品質と音質をチェック
それでは最も気になる通話品質と音質をチェックしましょう。
JBL Club Pro+ TWSのマイク性能
JBL Club Pro+ TWSのマイク性能は、web会議などにも十分使えるレベルに仕上がっています。
以下はオフィスでマイクテストを実施したときのものですが、自分の声はかなりきれいに相手に届いていることがお分かりいただけると思います。
若干、周辺ノイズを拾っている感じはありますが、この程度ならオフィスでも十分使用できるレベルですし、テレワークなど自宅からweb会議に参加するときも問題無いでしょう。
JBL Club Pro+ TWSには片側3つ、計6つのマイクが搭載されていて、自分の声を積極的に捉えつつ周辺ノイズはカットするビームフォーミングマイクが採用されています。
マイクテストの個人的な感想ですが、2万円という価格帯の通話品質としてはかなり高いレベルで、Jabraに次ぐ性能を有していると感じました。
Jabraの完全ワイヤレスイヤホンでの通話は、個人的には声が優しく聞こえるように感じているのでダントツの良さだと思っています。
まぁ、Jabraの通話品質は別格だと思いますので、その次は?と聞かれれば間違いなくこの製品も候補の1つにあげられるでしょう。
JBL Club Pro+ TWSの音質とノイズキャンセリング性能
JBL Club Pro+ TWSの音質とノイズキャンセリング機能についての感想です。
JBL Club Pro+ TWSの音質
JBL Club Pro+ TWSの音質は一言で表現するなら、パワフルな重低音と解像度の高い高音のバランスが良く、ノリの良いサウンドを聞かせてくれるイヤホンという印象です。
いわゆるJBLサウンドをしっかり継承しているイヤホンといえるでしょう。
重低音はしっかり響いて音楽に没入することができる感じで、気が付くとかる~くヘッドバンキングしてしまうような音質です。
ただ、その重低音が中音や高音域にかぶらないというか邪魔をしないというか、聴かせ方のバランスがすごくうまくチューニングがされている印象を受けました。
低音~中音は個人的にはもう少し解像度と厚みが欲しいなという感じですが、音自体はパワフルに伝わってきますので物足りないといった感じはしません。
高音は解像度が高く上のほうまで伸びやかに響く印象で、どちらかというとモニターライクな音質です。
ここまで書くと「あぁ、典型的なドンシャリ系ね」と感じるかもしれませんが、そう表現するのはこのイヤホンには合わないと思います。
全体感としては低音~高音までがうまく調和していて、フラットながらも重低音を下支えにしたバランスの良い元気な音質とでもいいましょうか。
2万円程度でバランスの良いパワフルなサウンドを聴かせてくれる完全ワイヤレスイヤホンを探しているのであれば、JBL Club Pro+ TWSはまちがいなく第一候補になる製品だと思います。
JBL Club Pro+ TWSのノイズキャンセリング
JBL Club Pro+ TWSのノイズキャンセリング機能は強烈とまではいえませんが、普段使いには全く問題の無いレベルです。
AirPods Proを10点とすると、感覚的に8点くらいは付けられるでしょう。
電車やバスの走行音やキーボードのタイプ音は、音楽を聴いていれば全く気にならないレベルまでカットしてくれますし、ANC(=アクティブ・ノイズキャンセリング)をONにした時の圧がかかるような違和感も感じませんでした。
JBL Club Pro+ TWSのアクティブ・ノイズキャンセリング機能は、フィードフォワード方式とフィードバック方式両方を搭載したハイブリッド方式なので技術的には最高クラス。
【フィードフォワード方式とは】
ヘッドホンの外側にマイクを配置して外部からのノイズを集音し、そのノイズと逆位相の音波を電気的につくりだして同時に流す技術
【フィードバック方式とは】
ヘッドホンの内側にマイクを配置して本来の再生音と外部からのノイズ両方を集音し、その逆位相をぶつけていったんすべての音を消し去る技術
https://monolowl.com/headset-noise-canceling-2021-03-27
加えてJBL Club Pro+ TWSは、専用アプリでフィット感をチェックすることができますので、ぴったりフィットさせればPNC(=パッシブ・ノイズキャンセリング)効果で中音~高音のノイズも結構抑制されます。
まぁ、ノイズキャンセリングの感じ方には個人差がありますが、通勤や通学・カフェなどで動画や音楽を楽しむには必要十分なレベルに仕上がっていることには間違いありません。
ANCの強さは通常とアクティブ(気持ち強め)の2種類しかありませんが、僕自身ノイキャンの強さってほぼ最大レベルに固定しているので、個人的には微調整できる出来ないはあまり気にならないので減点なしです。
JBL Club Pro+ TWSの外観と装着感
次にJBL Club Pro+ TWSの外観と装着感をチェックしていきましょう。
JBL Club Pro+ TWSの本体と充電ケース
JBL Club Pro+ TWSの充電ケースは、完全ワイヤレスイヤホンとしては小さい部類に入ると思います。

コロッとした厚みはあるものの、ポケットに入れても気にせず持ち運びができる大きさですから携帯性は良いと思います。

本体も比較的小さめですが、Jabra Elite 85t や MOMENTUM True Wireless2のように耳の形に合わせて先端部が薄くなっていないので、イヤーピースでホールドするタイプです。

若干プラスチッキーな感じがするのと、カラーバリエーションがブラック1色なのがちょっと残念かな…。
JBL Club Pro+ TWSの装着感
JBL Club Pro+ TWSの唯一の欠点を上げるとしたら、この装着感かもしれません。
この製品は耳のくぼみにピタッと収まる感覚があまり感じられず、イヤーピースが合わないと耳から落ちてしまいそうな感じがします。
純正のイヤーピースでぴったりフィットすれば問題ありませんが、もしかすると市販のイヤーピースを購入する必要があるかもしれません。
まぁ、完全ワイヤレスイヤホンはイヤーピース次第で劇的に音が変ったりしますので、あれこれ試してみるもの楽しみの1つなのですが、JBL Club Pro+ TWSもう1つ問題が…。
じつは充電器本体のハウジング、特にノズルの収納部分が浅いため軸の長い市販のイヤーピースに付け替えると蓋が閉まらないという事態が発生します。
したがって、軸が比較的短めのイヤーピースを探すべきなのですが、そう言われてもどれが良いの?という方には、NUAL Magic Ear+をまずはおススメします。
この製品なら収納可能ですし、S・M・Lの3種類がパッケージになったものがありますので、このあたりから自分に合ったイヤーピース探しを始めてみてはいかがでしょうか?
JBL Club Pro+ TWSの機能と操作性
最後にJBL Club Pro+の機能や操作性についてみていきましょう。
JBL Club Pro+ TWSの操作性
JBL Club Pro+ TWSは左右本体のJBLマーク部分のタッチセンサーで以下の表の通りの操作が可能です。
| 動作 | 左 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 音楽 | 1回タップ | ノイズキャンセリング ⇒ アンビエント ⇒ OFF | 以下から選択 ・音楽再生/停止 ・音量を上げる |
| 2回タップ | トークスルーON/OFF | 以下から選択 ・次の曲にスキップ ・音量を下げる | |
| 3回タップ | - | 前の曲に戻る | |
| 通話 | 2回タップ | 受話/終話 | 受話/終話 |
| 長押し | マイクミュート/マイクON | マイクミュート/マイクON | |
| 通常時 | 長押し | 音声アシスタント起動 | 音声アシスタント起動 |
操作に関するデメリットは、左右それぞれのタッチ回数にどの操作を実行するかのカスタマイズに制限があって、完全カスタマイズができないのがちょっと残念です。
このあたりはファームウェアのアップデートが待たれるところですね。
その反面、後程詳しく説明しますが、通話中のマイクミュートが設定されているのは大きなメリットでweb会議の時に非常に重宝しました。
JBL Club Pro+ TWS専用アプリについて

JBL Club Pro+ TWSは専用アプリのMy JBL Headphoneで色々な操作や確認ができるようになっています。
●フィット感のチェック機能
●バッテリー残量の確認
●ノイズキャンセリング・アンビエント・トークスルー切替
●イコライザー(5種類のプリセット+カスタマイズ)
●イヤホンを見つける
完全ワイヤレスイヤホンを使うのに必要な機能は全て揃っていますので、「えっ…この機能ないの⁉」ということはありません。
JBL Club Pro+ TWSのおすすめ機能
JBL Club Pro+ TWSに搭載されている特徴的なおすすめ機能を紹介しましょう。
イコライザー機能 Stage+
JBL Club Pro+ TWSは、操作アプリのMy JBL HeadphoneにStage+のイコライザーが搭載されています。
このStage+には、世界的に有名なDJ5人がチューニングした「DJシグネチャー」と、3種類のプリセットと自由なカスタマイズが可能な「カスタムEQ」が用意されています。
DJシグネチャーは、DJ5人がそれぞれチューニングした5種類のプリセットが用意されていて、フラットから中低音を強調したものまでそれぞれ違った味付けになっています。
これが結構いい感じのプリセットで、個人的にはRyan Marcianoが低域に寄ったドンシャリで、こいつとは気が合うなぁと勝手に思っています。
また、カスタムEQは10バンドのイコライザーなので、かなり細かく自分好みに調整ができるのがうれしいですね。
DJシグネチャーの5種類のプリセットにはそれぞれ特徴があるので、それを聴いた後にカスタムEQで近い音に合わせていくという使い方すれば、イコライザーの操作の仕方を学ぶのに役立つように思います。
便利な自動再生&一時停止
JBL Club Pro+ TWSには装着センサーが搭載されていて、耳にしっかりフィットしているかアプリを使って確認をすることができる「Check My Best Fit」という機能があります。
正直、この機能自体に個人的にはメリットを感じていないのですが、装着センサーのもうひとつの機能としてイヤホンを耳から外すと音楽の再生が止まり、装着すると自動で再生してくれるようになっています。
僕にとってはこれが非常に便利で、JBL Club Pro+ TWSを気に入っている大きな理由の一つになっています。
ANCが搭載されているやワイヤレスイヤホンにはアンビエント(外音取り込み機能)も付いていますが、レジで会計する時などはパッとイヤホン外しちゃった方が楽なんですよね。
でも、サビの部分とかだと「あー順番来ないでくれー!」とか思うこともあるんですが、JBL Club Pro+ TWSなら装着すればまた続きから聞けますからね。
これ、一度体感するとなくてはならない機能だと思うこと間違いなしです。
コンテンツに合わせた通信品質
JBL Club Pro+ TWSのアプリでは、コンテンツに合わせて通信品質を以下の3種類から選択できる機能が用意されています。
- Bluetoothの接続安定英を重視したノーマルモード
- 一度に送るデータ通信料を優先し、より高品位なサウンドを楽しめるオーディオモード
- データ通信速度を優先し音の遅延を最小化するビデオモード
音質か接続いずれかを選択できる製品は少なからずありますが、通信速度優先のビデオモードが用意されているのは動画をよく見るという方にとってはうれしいかぎりです。
ワイヤレス充電対応

JBL Club Pro+はQi規格のワイヤレス充電器で充電が可能です。
ワイヤレス充電する場合、温度上昇による製品への負荷を軽減するために、1分間隔で充電と休止を繰り返すような仕様になっています。
ワイヤレス充電ってすごく熱を持つのでちょっと心配になることもあるんですが、このような仕様になっていると安心して使うことができるので、うれしい限りです。
まとめ
JBL Club Pro+ TWSは価格と性能のバランスが非常に良く取れた完全ワイヤレスイヤホンです。
本機に搭載された6マイクにはビームフォーミングテクノロジーが採用されており、マイクテストの結果でも非常にクリアな通話品質を提供してくれます。
オフィスで同僚とのTeams打ち合わせに使用したところ、声がこもって聞こえたりマイクから離れて通話しているような感じは全くしないとのことでしたから、仕事にも十分使える品質だと思います。
また、音質の完成度も高く、元気の良い重低音がしっかりした土台を構成しつつ、高音の解像度と伸びやかなサウンドが音楽に没入させてくれるような、まさにクラブミュージック向けのイヤホンです。
機能面も充実していて、ANCはハイブリッド方式(フィードフォワー方式+フィードバック方式)を採用、装着センサー搭載による自動再生停止機能、10段階調節のイコライザーなど欲しいものは全部入り!
予算2万円程度ではじめて完全ワイヤレスイヤホンの購入を検討している方に「どれがいいかな?」と聞かれたら、JBL Club Pro+ TWSなら損はしないとおススメできる製品です。















