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Galaxy Buds Pro レビュー

Galaxy Buds Pro 仕様Android向けでは上位ランクの実力

2021年4月8日に発売開始されたGalaxy Buds Proは、Androidユーザーのワイヤレスイヤホンとしては間違いなく上位にランキングされる実力を備えています。

豪AKGの2wayスピーカーを搭載したことにより、低音~高音域までのバランスの取れた聴き疲れのしない音質と広がりのある音場を表現。

片側3つの内臓マイクとボイスピックアップ装置を搭載することで、通話品質も2万円台のTWSとしては最高レベルの仕上がりになっています。

その他にも最新の技術がてんこ盛りにもかかわらず2万円という価格ですから、Galaxyユーザーにはおすすめの1台です。

Galaxy Buds Pro 評価

Galaxy Buds Proの通話品質と音質をチェック

まずは最も気になる通話品質と音質をチェックしていきましょう。

Galaxy Buds Proのマイク性能

Galaxy Buds Pro ボイスピックアップ装置Galaxy Buds Proは、片側3つ×2で合計6つのMEMSマイクを搭載し、加えて声だけを鮮明に拾い上げるためのボイスピックアップ装置を内蔵しています。

6マイクはJabra Elite 85tに、声だけを拾い上げる技術はTechnics EAH-AZ70Wに「ビームフォーミング御術」として搭載されています。

しかし、6マイクとボイスピックアップ両方を搭載しているのは、このGalaxy Buds ProとJBL Club Pro+ TWSくらいであり、それゆえに通話品質は現行機種の中でも最高レベルとなっています。

以下はオフィスでGalaxy Buds Proのマイクテストを行った時のものです。


聴いていただければお分かりのように、ワイヤレスイヤホンとは思えないほどのクリアな通話品質です。

驚くべきは周辺ノイズを相当なレベルでカットしている点で、ボイスピックアップ装置の完成度の高さがうかがえます。

僕の話し方が悪いせいか「シ」の音が耳障りに聞こえるような気がしますが、これって口元にマイクを近づけた時に起こりがちな症状ですよね?

つまり、Galaxy Buds Proのマイク性能とチューニングはそれほどまで正確に自分の声を拾ってくれるということです。

なお、マイクテストではボリュームを最大近くに上げていますが、ボリュームを少し落とせば「シ」の音も気にならないと同僚から言われました。

完全ワイヤレスイヤホンのマイクボリュームは、スマホのスピーカー音量ボリュームに連動していますので、声の大きさはそこで調整できるということを知っておいてくださいね。

Galaxy Buds Proの音質

Galaxy Buds Proは完全ワイヤレスイヤホンとしては珍しい11mmと6.5mmの2Wayスピーカーを採用しています。

低音~高音域までバランスが取れたクセのない音質で、ディティールのはっきりとした音を聞かせてくれるイヤホンだなぁという印象です。

どちらかといえば中音~高音域の伸びやかなサウンドが気持ちの良い、さりとて低音もしっかりと響く、こむずかしいことは抜きにして音楽を楽しむことができる音質という感じ。

考えてみれば、これが2wayスピーカーを搭載したこの製品の特長なのかもしれません。

Galaxy Buds Pro 本体構造出典:Galaxy Buds Pro公式

完全ワイヤレスイヤホンは、audio-technicaなら重低音、Technicsなら解像度みたいに「すっご!」という尖った特徴を持っているメーカーも珍しくありません。

それに対してGalaxy Buds Proは、音質に関しては良い意味でオール4の優等生という表現がぴったりくるかも。

僕の勝手な思い込みかもしれないけど、何でもそつなくこなすオール4の優等生って、付き合っていて疲れない良いヤツが多いと思うんですよ。

Galaxy Buds Proは、構えずに音楽と付き合うのにはピッタリで、長く付き合っていても疲れないカジュアルな完全ワイヤレスイヤホン、そんな感じがします。

Galaxy Buds Proノイズキャンセリング

Galaxy Buds ProのANC(=アクティブ・ノイズキャンセリング)は、2万円の製品としては、かなり優秀な部類に入ります。

AirPods Proを10点満点とした場合、Galaxy Buds Proは8点を付けられる性能ではないかと思います。

バスや電車に乗ったときの走行音など、低音~中音域の騒音はほとんど消し去ってくれます。

もちろんレールの継ぎ目の体に直接響く振動音や、鉄橋を通過するときのような高音は聞こえてしまいますが、音楽を再生していれば問題になるほどではありません。

車内アナウンスも、自分に近いところで発せられたものは聞こえますが、少し距離があるところにスピーカーがあれば「何かアナウンスされているな…」くらいにしか聞こえません。

もともとANCは低音~中音域に効果的な技術ですから、そう考えるとGalaxy Buds Proのノイズキャンセリングは十分合格点といえるレベルでしょう。

ヘッドセットのノイズキャンセリング機能とは?ヘッドセットには2種類のノイズキャンセリング機能があります。1つは自分に聞こえる雑音、もう1つは相手の耳に聞こえる雑音を取り除くノイズキャンセリングです。この2種類のノイキャンを理解しないと、せっかくヘッドセットを購入しても期待外れになってしまいます。...

ノイズキャンセリングのレベルは、操作アプリGalaxy Wearableの「周囲の音の取込みレベル」調整バー微調整することも可能です。

 

Galaxy Buds Proの外観と装着感

次にGalaxy Buds Proの外観と装着感をチェックしていきましょう。

Galuxy Buds Proの本体と充電ケース

Galaxy Buds Proを手に取った感想は「小っさ!!」です。

Galaxy Buds Pro 充電ケース
これまでレビューしてきた完全ワイヤレスイヤホンの中では最小部類で、最初に手にしたときは充電ケースは別売りなのかと思ったくらい。

Galaxy Buds Proは、充電ケースを含めた稼働時間が若干物足りないなぁと思っていたのですが、この充電ケースの大きさで、ノイズキャンセリングONで18時間のバッテリーが搭載されているというのは正直驚きです。

Galaxy Buds Proは本体が直線的な形をしているので、このようにコンパクトな充電ケースにすることができたといえるでしょう。

イヤホン本体も非常に小さくて、これで2Wayスピーカーやらボイスピックアップ装置やらが搭載されているというのも、半導体メーカーでもあるSUMSUNGならではですね。

Galaxy Buds Pro 本体

カラーバリエーションは、ファントムブラック・ファントムシルバー・ファントムバイオレットの3色展開。

Galaxy Buds Pro カラーバリエーション

ファントムというだけあって、すこーしボワァーっとした大人っぽい色合いがカッコいいですね。

Galaxy Buds Proの装着感

Galaxy Buds Proはノーズの部分が浅く、比較的軽い着け心地です。

ただし、ストレートな形状なので人によっては本体が干渉して耳が痛くなるというケースもあるかもしれません。

Galaxy Buds Pro装着感本体の高さが目立たないコロンとした形状ゆえに装着したときにスッキリした印象で、「完全ワイヤレスイヤホン着けてますよー!」という雰囲気は全くありません。

SONYのWF-1000XM3やBOSEのQuietComfort Earbudsなどは形状がごついので、「浮いて見える」ってことがあるんですよね。

その点、Galaxy Buds Proはどんなファッションにも合うような中性的なデザインになっています。

Galaxy Buds Proの機能と操作性

最後はGalaxy Buds Proの機能や操作性についてみていきましょう

Galaxy Buds Proの操作性

Galaxy Buds Proは他の完全ワイヤレスイヤホン同様、本体にタッチセンサーが内蔵されていて、タッチの回数などで操作が可能です。

タッチ操作については以下の表にまとめた通りです。

動作
音楽 1回タップ 音楽再生/停止
2回タップ 次の曲にスキップ
3回タップ 前の曲に戻る
長押し 以下のいずれかの機能を設定可能
・音声アシスタントサービス起動
・ノイズキャンセリング ⇒ 周囲の音を聞く ⇒ OF
・左:音量DOWN/右:音量UP
通話 2回タップ 受話/終話
長押し ・着信拒否
・通話中のマイクON/OFF

他社では左右それぞれに操作を設定できるのに対し、Galaxy Buds Proは左右同じ操作しか設定できないのが若干残念な点です。

左右独立して操作設定できるのは音量のUP/DOWNのみで、それ以外は左右同じ操作しか割当てられません。

また、長押しで設定できる操作が、アクティブ・ノイズキャンセリング ⇒ 外音取り込みモードの切り替えか音量のUP/DOWNの2択というのも気になります。

おそらくファームウェアのアップデートでカスタマイズが可能になるとは思いますが、しばらくはスマホを取り出して操作するシーンが多いように思います。

Galaxy Buds Pro専用アプリについて

Galaxy Buds ProはSumsung Electronicsのアプリ、Galaxy WearableとSmartThingsをダウンロードしてペアリングや本体の設定や操作を行います。

Galaxy Buds Pro 初期設定画面

Galaxy WearableはGalaxy共通のウェアラブルデバイス用のアプリで、デバイス選択画面でBudsを選択すればOK。

スマホがGalaxyなら、Galaxy Buds Proの充電ケースを開くだけでSmartThingsのペアリング画面が開く仕様になっているので、すぐに使い始めることができます。

もちろん他社製のスマホでも、OSがAndroidならGalaxy Wearableをダウンロードして使うことができます。

ただし、Galaxy WearableはiOSには対応していないので、iPnoneユーザーはANCのレベル調整など一部機能が使えないので注意が必要です。

Galaxy Buds Proのおすすめ機能

Galaxy Buds Proには、2万円の完全ワイヤレスイヤホンとしては驚くほどの様々な最新機能が搭載されています。

ただし、Galaxyユーザーならその新機能を思う存分体験することができますが、他社の端末では機能の一部は使用することができないのが欠点です。

ユーザーの音声を検知する音声検出機能

Galaxy Buds Proの特徴的な機能として、音声検出機能があげられます。

これは、イヤホンの本体がユーザーの音声を検知すると、一時的に周囲の音を取込むモードに切り替わって音楽などの音量を下げる仕組みで、Galaxy Wearableで設定が可能な機能です。

いちいちイヤホン本体やスマホを操作して周囲の音を取込むモードにしなくても、自分が声を出せば良いだけですから使い勝手の良い機能であることは間違いありません。

この機能は、設定をONにしておけばアクティブ・ノイズキャンセリングをOFFにしていたり、周囲の音モードをONにしている時でも機能してくれます。

Galaxy Buds Proの本体センサーの長押し設定は、ANC ⇒ 周囲の音を取込むモードの切り替えか、音量のUP/DOWNいずれかの選択になってしまうのが欠点だと説明しました。

このデメリットと感じる点は、音声検出機能があるから常時ANCモードで使うことを想定した結果なのかもしれませんね。

それとこの機能はかなり優秀で、自分が声を出すと敏感に反応してくれます

Galaxy Buds Proのマイク性能のレベルの高さがあればこその機能だと思うのですが、その反面、ひとりごとをブツブツつぶやいても反応してくれちゃうんですよね。

ひとりごとの多い人は、BGMを聴きながら作業をしている時などにはこの機能はOFFにしておくことをおススメします。

360°オーディオは今後に期待?

Galaxy Buds Proの仕様を見た時に、真っ先に目にとまったのは加速度センサーとジャイロセンサーを搭載していたということ。

「イヤホンにこれらのセンサーを搭載して何に使うんだろう?」って素で考えこんじゃったんですよね。

その答えがこの360°オーディオだったと知って「ほぇ~…」といたく感心して納得した記憶があります。

ただしこの機能、いまのところAndroidOne UI 3.1以降が動作する端末でないと動作しない、つまりGalaxyブランドのスマホやタブレットじゃないと体験できません

それと、製品紹介サイトでは「映画の1シーンの真ん中に立っているような立体音響を味わえる」となっていますが、体験した感想はそこまでのものではありませんでした。

この機能は、動画視聴時に頭を左右に動かすと、それをセンサーが感知して画面の方向から音が鳴っているように音量が変化するというもので、「真ん中に立っている」という感覚ではありません

正直、映画の主人公のように舞台の中心に自分が位置づけられて、背後からの足音とかまで感じられると思い込んでいたので、期待が大きかったぶん少々がっかりしてしまいました。

ただ、イヤホンに加速度やジャイロセンサーを搭載するという試みは評価できますし、ファームウェアのアップデートで機能が進化する可能性も秘めています。

そういった意味では今後に期待したい機能ですね。

Galaxy端末でのマルチポイント接続

Galaxy Buds Proは、Galaxy端末なら接続を自動で切り替えてくれるマルチポイントに対応しています。

たとえば、Galaxyタブレットで動画を視聴中にGalaxyスマホに着信があった時には、タブレットの動画は自動で一時停止され、Galaxy Buds Proで電話に出ることができます。

もちろん電話が終わると、自動でタブレットに接続されて動画が再生されますから非常に便利です

Galaxyタブレットとスマホを使用している方なら、これだけでもかなりポイントが高い機能だといえるのではないでしょうか。

IPX7の耐水性

GalaxyBuds Proは国際保護等級IPX7で、水深1mに30分間水没してもイヤホン本体内部に浸水することがない耐水性を有しています。

したがって、急な雨に降られたくらいではびくともしないので、雨天の外出時にも気を遣わずに使用することができます。

 

まとめ

Galaxy Buds Proは2万円ほどで購入できる完全ワイヤレスイヤホンとしては、音質・通話品質のレベルが高く、各種機能も充実している製品です。

音質は尖った特徴はない反面、低音~高音域まで素直に音の楽しさを感じることができる印象で、長時間音楽を聴いていても疲れることがない、さわやかな時間を提供してくれます。

これは、豪AKGの11mmのウーファーと6.5mmのイコライザーの2wayスピーカーを搭載した設計がしっかり音づくりに反映された結果でしょう。

通話品質はクラストップレベルといって良いほどクリアな音声を届けることが可能で、6マイクとボイスピックアップ装置のチューニングが非常にうまくいっていると感じます。

ANC(=アクティブ・ノイズキャンセリング)はそれほど強力とはいえないものの平均レベル以上ではあり、電車やバスの走行音などANCの得意な低域のノイズはしっかりカットしてくれます。

また、Galaxy Wareable(アプリ)を利用すると、自分の声を検知して周囲の音を取り込むモードに自動で切り替えてくれたり、360°オーディオといった新機能を体感することも可能です。

ただし、360°オーディオやマルチポイントの自動切換えなどの「こんなこともできるよ」って機能はGalaxy端末でしか利用することができないため、この製品にどこまでを求めるかを考える必要があるでしょう。

また、本体のタッチセンサーの操作がカスタマイズできないのも現時点ではGalaxy Buds Proのデメリットで、ファームウェアのアップデートでの対応が待たれます。

このようにGalaxy Buds Proは使い手を選ぶ製品だとは思いますが、Galaxy端末ユーザーにとっての完全ワイヤレスイヤホンとしては非常におススメの1台であることは間違いありません。