Jabra Elite 7 Proが2021年10月14日発売されましたが、この機種は今でも高い人気を誇るElite 75tの後継機という位置づけで開発された製品だと個人的には思っています。
その理由は2つあって、Elite 7 Proのドライバーが6mmスピーカーとElite 75tと同サイズであることが1つ目の理由、Elite 7 Proの大きさがElite 75tと比較されていることが2つ目の理由です。
そういった意味では、Elite 7 ProはElite 75tと比べて音質が洗練されANC性能も大幅にアップ、装着感は飛躍的に向上しています。
発売当初は非対応だったマルチポイントにも、2022年1月のファームウェアアップデートで対応済なので、機能面でのデメリットも解消されました。

Contents
Jabra Elite 7 Proの通話品質と音質
Jabra Elite 7 Proのマイク性能(追記あり)
Jabra Elite 7 Proには新たにJabra マルチセンサーボイス™が搭載されています。
Jabra マルチセンサーボイス™は4つの高機能マイクと左右のイヤホンに搭載された高性能音声認識(VPU)センサー、独自のアルゴリズム解析を組み合わせた技術とのこと。
なにやらかなりの通話品質が期待できますが、その実力の程をさっそくチェックしてみましょう。
マイクテストは夕方のカフェで実施、着席率はほぼ満席で店内はかなりざわついていました。
【Jabra Elite 7 Pro マイクテスト】
おや?んー…あれ?
なんかハウリングしているようなノイズがのっているように感じるのですが…。
3回ほど試したんですが、全て同じような結果しか記録されていなかったので、とりあえず記事はそのままリリースしますが、固体の問題なのかな…?
ちなみに、このあと発売されたElite 7 Activeのマイクテストでも同じような聞こえ方だったので、僕のiPhoneXとの相性なのかもしれません。
周囲のざわつきはきれいに消えていますし、マイクに向かって話しているかのように自分の声を伝えてくれているので、これでノイズが無ければパーフェクトに近い通話品質だと思うのですが…。
Jabraということで通話品質に期待しすぎなのかもしれませんが、ファームウェアのアップデートでさらにクリアな通話を目指して欲しいと思います。
<2022年7月10日追記>
接続するスマホをAndroid(Galaxy S21)に替えて再度マイクテストを実施してみました。
【Jabra Elite 7 Pro再マイクテスト】
ハウリングのような感じは一切なく、若干周囲のノイズは混入するものの自分の音声は非常にクリアに聴こえています。
やはり接続するデバイスによって通話品質に差が出るということなのでしょう。
なお、Jabra Elite 7 Proには側音ON/OFFの機能が搭載されていて、側音ONにすると通話中に自分の声が聞こえるようになっています。
ワイヤレスイヤホンを装着して通話している人が、自分の声が聴こえにくいため必要以上に大きな声で会話をしているシーンを経験したことがある方は多いと思います。
このように自分では気づきにくいミスを防いでくれる機能が搭載されているのも、通話を極めているJabraならではのユーザビリティだと思います。
Jabra Elite 7 Proの音質
jabra Elite 7 Proは6mmという小型のドライバーながら、低音~高音まで解像度が高く元気で力強いサウンドが特長で、フラットな音質のイヤホンだと感じました。
ドライバーが6mmということもあり、軽い音質なのでは?という先入観があったのですが、実際聴いてみた感想としてはそんなことはありませんでした。
低音~高音まで厚みのある音質で、各楽器のディティールもはっきりイメージできますし、ひとことで表現するなら「元気な音」という感じでしょうか。
ボーカルの声も近く、音場もまずまずの広さがあります。
先行発売されたElite 3も6mmスピーカーを搭載していますが、Elite 7 Proのほうが音の粒立ちが繊細で全体的にクリアでクセのない音質ですね。
唯一、重低音がもう少しタイトに鳴ってくれれば…という若干のマイナスポイントはあるものの、その他はこれといった欠点は見当たらないと感じました。
音楽用イコライザーは専用アプリ「Jabra Sound+」に6つのプリセットと5バンドの完全カスタマイズが用意されています。

Jabra Elite 7 ProのANCと外音取り込み機能
次にJabra Elite 7 Proのアクティブノイズキャンセリング(=ANC)と外音取り込み性能をチェックしていきましょう。
Jabra Elite 7 Proノイズキャンセリング性能
Jabra Elite 7 Proの専用アプリ「Jabra Sound+」には「ANC(=アクティブノイズキャンセリング)のパーソナライズ」というメニューが用意されています。

これは、スライダーでどの帯域のノイズをより低減するのかと、左右のオーディオバランスを調整することができる機能です。
期待しながら使ってみたところ、スライダーを上に動かすと「高音ノイズをより抑制する制御が働いているかな?」くらいの感覚で、ANCが効く帯域に大きな変化は感じられませんでした。
ただし、下方向にスライドすると低音域のノイズにはよりANCが効く制御が働いていることが実感できましたので、利用シーンによっては便利に使えそうです。
また、ANCはアプリ画面で強さを5段階に調整することができます。

最高レベルに設定すると、周囲のざわつきやエアコンの唸り音などはきれいに消え、電車の走行音も曲を流せば気にならないレベルです。
このように、Elite 7 ProのANCは、高音域のノイズも丸ごと消し去るほどの強力なものではありませんが、低音域ノイズはかなりしっかりカットしてくれる性能です。
また、ホワイトノイズは聞こえないことから、日常使いでの不満を感じることはない比較的レベルの高いANC性能だと感じました。
Jabra Elite 7 Proの外音取り込み性能
Jabra Elite 7 Proにはヒアスルーと呼ばれる外音取り込み機能が搭載されています。
ヒアスルーを試してみたところ、自然に近い外音取り込み性能でイヤホンを通しているという違和感を感じることが無く、非常に優秀だと思いました。
なお、ヒアスルーは専用アプリ「Jabra Sound+」で、外音をどの程度取り込むか5段階のレベルから選択することもできるようになっています。

ヒアスルーのレベルを上げると、機械的に増幅された音が聞こえるというより、なんだか耳が良くなったような錯覚にとらわれました。
コンビニやスーパーで店員さんがマスクをかけているため話し声が聞き取りにくいことがありますが、ヒアスルーの調整次第では「はい?」と聞き返す機会が減るかもなと思った次第です。
Jabra Elite 7 Proの外観と装着感
Jabra Elite 7 Proの外観と装着感をみていきましょう。
Jabra Elite 7 Proの本体と充電ケース
Jabra Elite 7 Proの充電ケースは、歴代のJabraワイヤレスイヤホンと違って横に広く縦に薄い形状に変更されました。

Elite 75t、Elite 85tは充電ケースから取り出しにくいという弱点がありましたが、Elite 7 Proではその点が改善されていてイヤホン本体は取り出しやすくなっていますね。
ただし、ケースが薄くなったにもかかわらず窪みのような箇所がデザインされていないので、ふたが開けにくくなってしまいました。
また、充電ケースの質感がElite85tや75tに比べると、ちょっとチープになったかなぁという気がしますね。
なお、充電ケースそのものは従来品と比べて大型化したものの、厚みがなく、重量も44gと比較的軽いため、持ち運びに不便を感じることはなさそうです。
いっぽう、本体はさすがに小さいなという印象で、デザインもスッキリしています。

本体が小型化されたぶん、Elite 85tまでのデザインで感じられたメタルっぽさが無くなり、「本体と物理ボタン、以上!」といったようなデザインになりました。
物理ボタンにプリントされたJabraの「J」の先の位置に通話用マイクが配置されていて、このマイクが口元を向くように装着することになります。
また、ステムが比較的細いので、市販のイヤーピースで径の大きな商品はしっかり装着できないように思います。
カラーバリエーションはJabra伝統のチタニウムブラック、ブラック、ゴールドベージュの3色展開。

価格帯を考えると充電ケースにメタルっぽさが欲しかったなぁと思わなくもありませんが、そこはJabraの伝統ということで納得するしかありませんね。
Jabra Elite 7 Proの装着感
Jabra Elite 7 ProはElite 75tより16%小型化された第6世代イヤホンであり、62,000以上の耳の形状を検証してフィット感がより向上するようデザインされています。

着けてみると、耳と一体になったかのような装着感で「ちょっと外しにくいな」と思えるほど耳にフィットする形状になっていることに驚いたほどです。
なんというか、フィットというよりは耳に吸い付くような感じがします。
また、同梱されているS/M/L 3サイズのイヤージェル™は新たにデザインされたもので、サイズごとに外側ジェルの厚みを変えるなど解剖学的に最適な装着感を実現したそうです。
家電品に解剖学的という表現を用いるのは非常に珍しいと思いますが、たしかにイヤージェル™も耳孔へのフィット感が非常に良い出来栄えだと感じました。
さらに専用アプリ「Jabra Sound+」には「MyFit」というメニューが用意されていて、最適なイヤホンの位置やイヤージェルのサイズなど、フィット感を確認することができます。

たとえば、左右のイヤージェルのサイズは必ずしも同じサイズが最適というわけではなく、右はM、左はSなどということもあり得ます。
自分では感覚に頼って判別するしかないイヤージェルのサイズなども、アプリが最適解を提示してくれるので非常に便利ですね。
このように、Jabra Elite 7 Proはかなり装着感にこだわったイヤホンだということがお分かりいただけるのではないかと思います。
Jabra Elite 7 Proの機能と操作性
さいごにJabra Elite 7 Proの機能や操作性をチェックしていきましょう。
Jabra Elite 7 Proの専用アプリ
Jabra Elite 7 Proは専用アプリ「Jabra Sound+」が用意されています。
「Jabra Sound+」をインストールすると、イヤホンのフィット感の確認やオーディオのパーソナライズなどいくつかの初期設定を進めていくことになります。

また、ヘッドセットの各種設定項目はかなり多くのメニューが用意されていて、かなり痒い所にまで手が届く出来栄えになっています。

Jabra Sound+でElite 7 Proをどこまで自分好みにカスタマイズできるのか、以下に纏めてみました。
【Jabra Sound+で出来ること】
・イヤホン本体、充電ケースのバッテリ―残量確認
・イヤホンのフィット感の確認
・ANCの強度と音域の調整
・外音取り込み強度の調整
・イコライザー(6つのプリセット+完全カスタマイズ)
・スリープモードON/OFFとOFFになるまでの時間設定
・イヤホンの装着検出(インイヤー検出)
・イヤホン本体操作のカスタマイズ
・個人の聴力に合わせたオーディオ最適化
Jabra Elite 7 Proの操作性
Jabra Elite 7 Proは、イヤホン本体の物理ボタンで操作ができるようになっています。
| 動作 | 左 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 音楽 | 1回押し | ヒアスルーON/OFF | 音楽再生/停止 |
| 2回押し | 選択したアプリもしくは音声アシスタントへのクイックアクセス | 次の曲にスキップ | |
| 3回押し | - | 前の曲に戻る | |
| 長押し | 音量DOWN | 音量UP | |
| 通話 | 1回押し | 受話/マイクミュートOFF | 受話/マイクミュートON |
| 2回押し | 着信拒否/通話終了 | 着信拒否/通話終了 | |
| 長押し | 音量DOWN | 音量UP | |
デフォルトの設定は上の表の通りですが、専用アプリ「Jabra Sound+」でボタン操作のカスタマイズが可能です。

物理ボタンのカスタマイズは、コンテンツ再生時・着信時・通話中それぞれの利用シーンごとに細かく設定できるようになっています。
細かく設定出来すぎるので、使い始めの頃は「あれ⁉どうするんだっけ?」ということもありますが、1週間もたたないうちに慣れるので大丈夫。
イヤホン本体でこれだけ細かな操作ができる製品に慣れてしまうと、他のイヤホンのカスタマイズでは満足できなくなってしまうだろうと感じるほどメニューが充実していますね。
Jabra Elite 7 Proのおすすめ機能
MySound
Elite 7 Proには「Jabra Sound+」にMySoundというメニューが用意されています。

これは、聴力テストを受けて個人の聴力プロファイルを作成し、そのプロファイルに合わせたオーディオの最適化をしてくれるという機能です。
左右のイヤホンごとに、低音~高音までかなり詳しく聴力を測定してプロファイリングしてくれるので、なかなかの優れものだと思います。
実際に試してみると、プロファイル作成前と作成後では音のクリアさが1段上がったように感じましたので、この機能はおススメですね。
イヤホン本体での電源ON/OFF
Jabra Elite 7 Proは充電ケースに格納せず、イヤホン本体を操作して電源のON/OFFを行うことが可能です。
イヤホンの左右のボタンを同時に押すと手動で電源がOFFになり、左右いずれかのボタンを1秒間長押しすることでそれぞれのイヤホンの電源がONになります。
リモートミーティングが続く場合など、会議の合間にイヤホンを装着したままメールの処理などをすることがありますよね。
そんな時、イヤホン本体で電源をOFFにできればバッテリー消費を抑えることができますし、いちいちイヤホンを外したり着けたりする手間も省けるので便利ですね。
IP57の防塵・防水性能
Jabra Elite 7 ProはIP57の防塵・防水性能を備えています。
IPは防塵・防水等級の国際規格で、前の数字が防塵性能、後ろの数字が防水性能を表していて、防塵等級は0~6の7等級、防水は0~8の9等級があります。

防塵等級5は「機器の正常な動作に支障をきたしたり、安全を損なう程の量の粉塵が内部に侵入しない」レベルであり、家電品としては最高レベルの等級です。
また、防水等級7は「15cm~1mの水面下に30分間水没しても水が浸入しない」レベルで、これも家電品としては最高レベルの等級となっています。
正直なところ、完全ワイヤレスイヤホンにここまでの防塵・防水機能が必要なのかと疑問に思いますが、スポーツなど屋外で頻繁に使用するユーザーも安心して使うことができます。
ワイヤレス充電に対応

Elite 7 ProはQi規格のワイヤレス充電に対応しています。
ワイヤレス充電器を用意すれば、充電のたびにUSB-Cケーブルを取り出す必要が無いので非常に便利。
ワイヤレス充電器を自宅に1台、オフィスに1台用意しておけば必要な時にサッと充電できるのでおススメですね。
Jabra Elite 7 pro レビューまとめ
さいごにJabra Elite 7 Proの総合評価と良い点、改善して欲しい点をまとめていきましょう。
| 評価項目 | Impression | Score |
| 通話品質 | Jabraらしい高い通話品質 | 4.7 |
| 低音 | もう少しタイトさが欲しい | 4.3 |
| 中音 | 解像度と厚みは十分 | 4.6 |
| 高音 | 尖りはなく素直な音質 | 4.5 |
| ANC | 低音域を中心にカット | 4.5 |
| 外音取込み | 自然に近い音質でかなり優秀 | 4.8 |
| アプリ機能 | 不足している機能無し | 4.8 |
| 機能加点 | マルチポイント対応 | 5.0 |
| 機能加点 | 吸い付くような装着感 | 5.0 |
| 総合評価 | 4.7 | |
✓ビジネスシーンでも積極的に使える高い通話品質
✓フラットで元気な音質
✓自然な音に非常に近いヒアスルーの音質
✓耳に吸い付くようなフィット感
✓使い勝手が良く機能豊富な専用アプリ
✓IP57の防塵・防水性能
✓マルチポイント対応
✓Qi規格のワイヤレス充電に対応
✓aptX非対応
✓シンプルすぎるがゆえに高級感のないデザイン
Elite 7 Proは、ドライバーに6mmスピーカーを採用していること、また、大きさについてElite 75tと比較していることなどからElite 75tの後継機という位置づけなのでしょう。
そう考えると、ANC性能は格段にアップしていますし、6mmスピーカーの音質もElite 75tに比べると、解像度が上がりフラットでクセのない音質に進化したと言えるでしょう。
通話品質はiPhoneXとの接続ではハウリング気味だった点が気になりますが、Galaxy S21との接続ではJabraらしいクリアな通話品質が確認できています。
なお、最大の謎はマルチポイント非対応でリリースされたことで、この点だけはどうにも理解に苦しみます。
マルチポイントとは?
同時に2台のデバイスにBluetooth接続をしておくことができる機能のこと。

たとえばプライベートとビジネス用のスマホにマルチポイント接続しておけば、プライベートスマホで音楽再生中にビジネス用スマホに着信があった場合、ビジネス用スマホへの接続に切り替えてくれるという優れた機能。
マルチポイント対応はJabraのワイヤレスイヤホンを選択する大きな理由だと感じていたので、この機能を落としてリリースされたたことには大きな違和感を感じてしまいました。
2022年1月のファームウェアアップデートでマルチポイントに対応しましたが、これはある意味当然でしょう。
音質・アプリの豊富さ・装着感の良さなど、Elite 7 Proは総合力の高い完全ワイヤレスイヤホンだということは間違いありません。
しかし、Elite 3のAACコーデック非対応などもあり、個人的には今回の新Eliteシリーズには何か仕様上のちぐはぐさを感じずにはいられません。

















