イヤホン

GLIDiC TW-9000レビュー|ビジネスシーンでこそ使いたいTWS

GLIDiC TW-9000は、GLIDiC史上最高の通話品質を謳って2021年9月17日に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。

メーカーは高音質はあたりまえとしたうえで、通話品質・長時間快適に使えるフィット感・集中しやすい環境をつくるノイズキャンセリングなど、全方位でプロフェッショナルモデルをコンセプトとしています。

そのコンセプトの通りマイク性能が非常に高く、ビジネスシーンでの使用にも十分耐えられる通話品質レベルにあります。

アクティブノイズキャンセリングはハイブリッドANCが搭載され、よほどの悪環境でない限りノイズに邪魔されるストレスなくコンテンツを楽しむことが可能でしょう。

aptX™ Adaptiveやワイヤレス充電にも対応しており、完全ワイヤレスイヤホンに必要などの項目も平均レベル以上に仕上がった、まさにプロフェッショナル向けの1台です。

GLIDiC TW-9000 総合評価
 

 

GLIDiC TW-9000の通話品質と音質

GLIDiC TW-9000の通話品質と音質についてみていきましょう。

GLIDiC TW-9000のマイク性能

今回は試聴機でのマイクテストなので、ビックカメラさんの店舗内で実施しています。

ビックカメラさんの店舗ということもあって、店内インフォメーションがかなりの音量で流れている状態でのマイクテストです。

マイクテストの結果、メーカーいわく「GLIDiC史上最高の通話品質」というのもうなずける仕上がりで、かなりクリアな音声通話を行うことが可能な完全ワイヤレスイヤホンだと感じました。

店内のインフォメーション音声はかなり軽減されている印象で、自分の声もクリアに聞こえていますので、これならビジネスでも十分使えるレベルにあると思います。

通話用マイクは左右2個、Knowles社製のMEMSマイクを使っているとのことですが、ビームフォーミングや独自の音声解析による周辺ノイズ抑制機能などは搭載していません。

マイクの配置とcVcノイズキャンセリング技術のみでこれだけの通話品質ということですから、Knowles社製のMEMSマイクはやはり優秀ということなのでしょう。

ロウル
ロウル
次回作では、ビームフォーミングや音声解析による周辺ノイズの低減機能なども盛り込んで、さらに通話品質を上げて欲しいと思います。

GLIDiC TW-9000の音質

GLIDiC TW-9000は若干低音強めのフラットな音質だと感じました。

中音~高音域の解像度は高く透明感があって、音の粒がはっきり感じられる気持ちの良さがあります。

高音の抜けも十分で、途中で詰まることなくスーッと上方向に引っ張られていくような感覚があり、声量のある女性ボーカルの楽曲も楽しむことができるでしょう。

いっぽう、低音はパワフルとまではいかないまでも必要な音圧は十分に出力されており、ロックやポップス、ジャズなど幅広いジャンルの音楽を楽しむことができると思います。

少し残念なのは、低音がもう少しタイトに表現されていればさらに上質なサウンドだっただろうということと、ギターの輪郭が微妙にぼやけるように感じたこと。

低音の出力自体は問題ないと思うのですが、輪郭が拡散されてしまって曲全体の土台が今一つ決まらないような、そんな感覚に若干とらわれてしまいました。

ギターの輪郭も同じで、なにかこう音の出力が上がった時に低音と高音の輪郭が少しだけはっきりしなくなるように思います。

ただし、不快に感じるようなレベルではなく、じっくり聴いている中で「んーなんとなく…」という程度の話ですし、3万円前後のプレミアムイヤホンと比較したらの感想です。

GLIDiC TW-9000は売り出し価格2万円程ですので、この価格帯のイヤホンとしては十分優秀な音づくりは出来ているということは付け加えさせていただきます。

GLIDiC TW-9000のイコライザー

GLIDiC TW-9000には専用アプリが用意されていないので、イコライザーはスマホに搭載された機能を使うしかありません。

ロウル
ロウル
2万円の完全ワイヤレスイヤホンとしては専用アプリは用意して欲しいところです。メーカーの対応が待たれますね。

GLIDiC TW-9000のANCと外音取り込み性能

GLIDiC TW-9000のアクティブノイズキャンセリングと外音取り込み性能について確認していきましょう。

GLIDiC TW-9000のノイズキャンセリング性能

GLIDiC TW-9000のアクティブノイズキャンセリング(=ANC)は、フィードフォワード方式とフィードバック方式の両方でノイズを打ち消すハイブリッドANCです。

ハイブリッドANCは強力なノイキャン機に搭載される技術ですが、TW-9000ANC性能はそれなりの強さではあるものの、業界最高クラスというほど強力ではない印象です。

ANC ONにすると店舗内の雑踏ノイズはしっかり消えましたので、低音域のノイズキャンセリングはしっかり機能していることがハッキリ感じられます。

いっぽうで店内インフォメーションの音声は、音量は低減されるものの話している内容は聞き取ることができましたので、高音域のチューニングは標準レベルだと思います。

強力なノイキャン機のように静寂に引き込まれるまでの感覚はありませんでしたが、ホワイトノイズのような雑音や鼓膜を圧迫するようなことはなく、ANC ONでの不快な要素はありません。

電車内で使っていないので推測でしかありませんが、この強さなら走行音はしっかりカット、車両のガタつきなどは少し聞こえるけれど音楽を流してしまえば気にならないという感じだと思います。

したがって、音楽や動画などを通勤・通学などの電車内で流したとしても、ノイズに邪魔されるずにコンテンツを楽しむことができると思います。

なお、ANC ONにした時の音質変化ですが、個人的にはアクティブノイズキャンセリングOFFの時より低音のボリュームが減るように感じました。

フラット寄りになるというよりは低音がすこし後ろに隠れるというか、輪郭がぼやけるぶんだけパワーダウンしているといった感覚です。

まぁ、音質が大きく変化してしまうというわけではなく、ANC ONで細かい音質に多少の変化が出る程度の話ですのであまり気にする必要はありませんが、念のため記載しておきますね。

GLIDiC TW-9000の外音取り込み性能

GLIDiC TW-9000の外音取り込みは、イヤホンを通した音ではあるもののかなり自然な音に近く、その性能はなかなか優秀だと感じました。

ロウル
ロウル
専用アプリが用意されていないため、外音取り込みやANCの強弱をコントロールすることはできません。

GLIDiC TW-9000の外観と装着感

GLIDiC TW-9000の本体と充電ケース

GLIDiC TW-9000の充電ケースは、W82mm×H40mm×D30mmと最近の完全ワイヤレスイヤホンの充電ケースとしては少し大きめのサイズとなっています。

イヤホン本体のトップパネルが楕円形のモデルなので、充電ケースの横幅が長めになるのは致し方ないのでしょう。

GLIDiC TW-9000 充電ケース

充電ケースのデザインは上質感のあるアルミニウムケースとなっていて、ガジェットとしての所有欲を満たしてくれるような存在感があります。

TW-9000のイヤホン本体はメタリック塗装のトップパネルと、本体からステムにかけてのマットブラックのコントラストが装着時のスタイリッシュな立体感を演出してくれます。

GLIDiC TW-9000 イヤホン本体

また、タッチセンサーではなく物理ボタンで操作するタイプで、トップパネルサイド部には物理ボタンが配置されているのも特徴的な点でしょう。

GLIDiC TW-9000 カラーバリエーション

カラーバリエーションはメタリックブラックの1色のみで、プロフェッショナルというコンセプトにこだわったようですね。

 

 

GLIDiC TW-9000の装着感

見た目の大きさから「どうかなぁ…」と思っていたのですが、カスタムイヤホンメーカーのカナルワークスがイヤホン形状を監修しただけあって、TW-9000の装着感はなかなか快適です。

GLIDiC TW-9000 装着感

ちなみにGLIDiC TW-9000は、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する国際的なデザイン賞である「レッドドット・デザイン賞2021」を受賞しています。

「イヤホン本体がちょっと大きいなぁ…」という先入観があったんですが、装着してみてデザイン・機能ともに計算され尽くされた形状だったんだなと妙に納得してしましました。

また、GLIDiC TW-9000のイヤーピースには、ベーシックタイプのほかに新たに開発された「コンフォートタイプ+」が同梱されています。

コンフォートタイプ+は、人の肌の弾力に近い素材である「SMP iFit®」とシリコンを組みあわせた素材でできていて、耳に吸い付くようなフィット感となっています。

コンフォートタイプ+も試させてもらいましたが、皮膚との親和性が高いというか違和感のないフィット感で、長時間の装着でも痛みを感じることが無い素材だと感じました。

GLIDiC TW-9000の機能と操作性

GLIDiC TW-9000の機能と操作性をチェックしていきましょう。

GLIDiC TW-9000の操作性

GLIDiC TW-9000は、イヤホン本体のトップパネルサイド部分に配置されている物理ボタンで操作することが出来るようになっています。

デフォルトの操作は、以下の表の通りボタンを押す回数や長さによって割り振られています。

動作
音楽 1回タップ ANC ON ⇒ 外音取り込みON ⇒ OFF 再生/停止
2回タップ 音量DOWN 音量UP
2秒長押し 前の曲に戻る 次の曲に進む
通話 1回タップ 電話を受ける
通話中 長押し 通話終了/着信拒否
1回タップ マイクミュートON/OFF
通常時 3回タップ 音声アシスタント起動

物理ボタンの操作感に不自由な点はなく、タッチセンサーで起こりがちな誤作動も起きないので快適に使用することができます。

音量のUP/DOWNがボタン2秒押しとなっているので「どうかな?」と思っていたのですが、これもボリュームが上がりすぎたり下がりすぎたりすることもなく、違和感なく操作できるようチューニングされています

デフォルト設定のままでも特に不便は感じないものの、唯一残念なのがやはり専用アプリでのボタンカスタマイズが出来ないことですかね。

GLIDiC TW-9000のおすすめ機能

さいごにGLIDiC TW-9000のおススメ機能を紹介しましょう。

aptX™ Adaptiveに対応

GLIDiC TW-9000はaptX™ Adaptiveに対応しています。

aptX™ Adaptiveは、リスニング環境の電波状況やデータ量に応じて転送時のビットレートを自動可変しながら伝送できるようにしたコーデックで、接続安定性と低遅延が実現されています。

多くの完全ワイヤレスイヤホンが対応しているコーデックにSBCとAACがありますが、SBCで0.22秒、AACで0.12秒程度の遅れが発生します。

これに対してaptX™ Adaptiveは、0.05~0.08秒程度の低遅延となっていますので、動画やゲームなどのコンテンツを楽しみたい方にも「使えるイヤホン」だといえるでしょう。

IPX4の防水性能

GLIDiC TW-9000はIPX4の防水性能となっています。

IPX4は「いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない」という防水の国際規格をクリアした水準です。

つまり急な夕立に降られたり、雨の日に使用して多少濡れても問題ない防水性能なので、外出時に装着する機会が多い方でも安心して使うことができるイヤホンです。

ワイヤレス充電に対応

GLIDiC TW-9000 ワイヤレス充電

GLIDiC TW-9000はQi規格のワイヤレス充電器に対応しています。

 

 

まとめ

それでは最後にGLIDiC TW-9000の良い点、改善してほしい点を整理してみましょう。

良い点

ビジネスシーンでも使用可能な高い通話品質

透明度が高く低音が強めなフラットな音質

超強力ではないが普段使いには十分なノイキャン性能

自然な音に非常に近い外音取り込み機能

新開発イヤーピース「コンフォートタイプ+」を同梱

誤作動の少ない物理ボタンを採用

aptX™ Adaptiveに対応

IPX4の防水性能

Qi規格のワイヤレス充電に対応

 

改善してほしい点

専用アプリが用意されていない

低音がもう少しタイトな音づくり

 

GLIDiC TW-9000は、GLIDiC史上最高の通話品質という謳い文句で2021年9月に発売が開始された完全ワイヤレスイヤホンです。

最近小型化の傾向にあるワイヤレスイヤホンですが、GLIDiC TW-9000は大きめの本体形状をしておりマーケットトレンドに逆行しているような印象を受けます。

しかし、国際的なデザイン賞である「レッドドット・デザイン賞2021」を受賞するなど、装着してみると実は計算され尽くされたデザインだということがわかります。

Knowles社製のMEMSマイクを4つ搭載した通話品質は高い仕上がりで、周辺ノイズをかなり低減するとともに自分の声をかなりクリアに相手に伝えることができます

この通話品質であれば、自宅でのテレワークはもちろん、オフィスからのリモートミーティング参加も可能です。

音質は低音強めのフラットなチューニングで、もう少し低音域のタイトさが欲しいものの、中音~高音域の粒立ちが良くクリアなサウンドはこのクラスのイヤホンとしては合格点でしょう。

ノイキャン性能は、業界最高クラスとまではいえないものの低音域のノイズはしっかり低減できており、電車の中での使用でもストレスなくコンテンツを楽しめると思います。

またaptX™ Adaptiveに対応しており、動画やゲームなど低遅延が求められるコンテンツでもストレスなく楽しめるのもユーザーにとってはうれしい仕様ではないかと思います。

いっぽうで専用アプリが用意されていないという点は、2万円ほどの完全ワイヤレスイヤホンとしては大きなデメリットであり、今後のメーカーの対応が待たれます

プロフェッショナル仕様と謳うだけあってどこか無骨な印象を受けるイヤホンですが、そのコンセプトがしっかり表現された製品であることは間違いありません。