SOUNDPEATSのイヤホンはこれまでずっと気になる存在だったんですが、なぜか手に取る機会がなくレビューしないままになっていました。
イヤホン専門ブランドとして10年程の実績がありますし、そのコスパの高さから人気のあるメーカーなのでレビュー対象にしなければと常々考えていたんですよね。
そんなタイミングでメーカーさんより商品提供のお話を頂き、今回はSOUNDPEATS Mini Proを実際に使わせて頂くことになりました。
このモデルは低価格ながら-35dBのアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、新たに専用アプリにも対応したとのこと。
また、マイク性能や音質にも自信を持たれているとのことなので、非常に期待が高まります。
自分の中でのコスパ高イヤホンといえばAnkerとEarfunでしたが、SOUNDPEATSがそこにどのように割って入ってくるのかワクワクしながら実機を使ってみました。
実際に使ってみて感じた良い点やイマイチな点、また、イマイチな点を改善する方法などもあわせてお伝えしていきたいと思いますので、是非最後までお付き合いいただけたらと思います。

【良い点】
〇全音域クリアで厚みがあるレベルの高い音質
〇テレワークにも積極的に使える高い通話品質
〇-35dBのアクティブノイズキャンセリング性能
〇自然な外音取り込み性能
〇高音質・低遅延のaptX™ Adaptiveに対応
〇専用アプリのイコライザー性能が優秀
【イマイチな点】
✖タッチコントロールの完全カスタマイズができない
✖通話時にイヤホン本体操作でマイクミュートできない
Contents
SOUNDPEATS Mini Proのデザインと使用感

SOUNDPEATS Mini Proのイヤホン本体と充電ケースのデザイン、装着感について確認していきましょう。
SOUNDPEATS Mini Proの本体と充電ケース
SOUNDPEATS Mini Proは、その名の通り非常にコンパクトなイヤホンです。
充電ケースは手の平の中にすっぽりとおさまる大きさで、指紋の目立たないマット加工とSOUNDPEATSの刻印が利いていてチープさは全く感じません。

手触りがサラリとした感触で心地よく、ポケットに入れて気軽にどこにでも持ち運べるサイズは使い勝手が良いなと感じました。
なお、充電ケースの状態はSOUNDPEATSロゴの下にあるLEDランプで、以下の通り確認できるようになっています。
| 状態 | バッテリ―残量 | インジケーター |
|---|---|---|
| 充電中 | 20%未満 | 赤で点滅 |
| 20%以上70%未満 | 黄色で点滅 | |
| 70%以上、100%未満 | 緑で点滅 | |
| フル充電 | 緑で点灯 | |
| 通常時 | 50%以上 | 緑で点灯 |
| 10%以上50%未満 | 黄色で点灯 | |
| 10%未満 | 赤で点灯 |
いっぽう、イヤホン本体は10mmドライバーを搭載しているだけあってそれなりの大きさで、比較的高さのあるデザインになっています。

フェイスプレートにSOUNDPEATSのロゴがシルバーでプリントされており、充電ケース同様マット加工されているのでこちらも高級感を感じるデザインになっています。
なお、ノズル部分は楕円形のデザインのためイヤーピースも楕円形になっていますが、市販の円形のイヤーピースも装着可能です。

カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。

ブラックのほうが引き締まって見えますが、ホワイトも清潔感があってどちらを選んだら良いか迷ってしまいますね。
SOUNDPEATS Mini Proの使用感
SOUNDPEATS Mini Proは、イヤホン本体の耳に接触する部分が丸い形状をしていてノズルが短いことから、耳の形によっては装着安定性がやや低いかなと感じました。
自分の場合、左耳は全く違和感なく装着できたんですが、右耳だけイヤホンがしっかり固定されず使っているうちに浮き上がってくるような感覚が…。
右耳だけということもあり、自分の耳の形状が関係しているはずなので誰もがそうだとはいえないんですが、何とかならないものかとあれこれ試してみました。
結論としては、傘が高く比較的シリコンの材質が柔らかめのイヤーピースを装着してみたら、イヤホン本体が浮いてくるような感覚はなくなりました。
つまり、なるべく耳孔とイヤーピースの接着面を多くすればいいわけで、結果的に遮音性も高まってノイキャン性能も上がったように思います。

今回もっともしっくり来たのは「Spinfit CP100」で、上の左側の画像が付属イヤーピース、右がSpinfit CP100です。
2つの画像を比べると、Spinfit CP100のほうが耳孔の奥までイヤーピースが入り、イヤホンの装着安定性と遮音性が高まるという理由がお分かりいただけると思います。
Spinfit CP100は比較的リーズナブルな価格で購入できる市販のイヤーピースですので、よかったら試してみてください。
つぎにSOUNDPEATS Mini Proの操作性ですが、タッチセンサーの感度が良すぎず悪すぎず、ちょうど扱いやすいように設計されていると感じました。
フェイスプレートのエッジ部分にプリントされているシルバーのあたりを触ってもセンサーは反応せず、しっかり真ん中を触ったら操作できるという感覚ですね。
あまり反応が良くて誤操作が頻発するより、自分としてはこのくらいの感度のほうが扱いやすいと感じました。
デフォルトで設定されているタッチコントロールは以下の通りで、イヤホン本体で通話中のマイクミュートの操作ができないのは少し残念なところです。
| 動作 | 左 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 音楽 | 1回押し | ボリュームダウン | ボリュームアップ |
| 2回押し | 再生/停止 | ||
| 3回押し | 低遅延モードON/OFF | 音声アシスタント起動 | |
| 1.5秒長押し | OFF ⇒ ANC ⇒ 外音取り込みモード変更 | 次の曲にスキップ | |
| 通話 | 2回押し | 電話を受ける/切る | |
| 1.5秒長押し | 着信拒否 | ||
デフォルト設定からの変更は、1回タップの操作を無効にすることが選択できるだけで、操作割当てを完全カスタマイズすることはできません。
audio-technica以外のメーカーのイヤホンって、どのメーカーもイヤホン本体での微妙なボリューム調整ができないので、自分はもっぱらスマホで音量を上げ下げしています。
ですので、自分としては1回タップの操作を無効にしても使い勝手が悪いと感じることはなく、誤操作が気になる方はボリューム調整はスマホですると割り切れば良いと思います。
SOUNDPEATS Mini Proの音質と通話品質
SOUNDPEATS Mini Proの音質と通話品質を確認していきましょう。
SOUNDPEATS Mini Proの音質
SOUNDPEATS Mini Proは、コンパクトな本体に似合わず10mmという大径ドライバーを搭載し、自然で透明感のある音質傾向のバイオセルロース振動板が採用されています。
バイオセルロース振動版は中高域を中心に澄んだ音がするのと低音の躍動感が感じられるので、個人的には好きな振動版なんです。
実際に聴いてみてまず思ったのは、音響空間の透明感が非常に高く、低音に跳ねるような躍動感があるということ。
このくらい透明感と躍動感が高いと漆黒の空間の中に一音一音がハッキリと浮かび上がってくるような感覚があり、サウンドがみずみずしく聴こえるんですよね。
また、1万円以下のイヤホンでは音に厚みがないと感じることが非常に多いんですが、SOUNDPEATS Mini Proはしっかり音に厚みが感じられ、いい意味で驚きました。
Mini Proのサウンドの良さを一番感じられる音域は中音~中高音にかけてで、とくにボーカルが前に出てくるのでPOPSやアニソンなどに合うのではないかと思います。
ブレスの生々しさや艶やかさなど、アーティストの細かな表現もしっかり感じ取ることができますし、速いテンポの曲でも音の粒立ちが良いので、もたついた感じは全くありません。
上方向の音場が広いので女性ボーカルのほうがより良さが感じられ、高音域は上にどこまでも伸びていくような解放感も味わえます。
重低音や高音は少し控えめで超高音は少し音が薄い感はありますが、価格を考えると信じられないほど繊細でクリアな音質で、丁寧にチューニングされていると感心します
なお、アクティブノイズキャンセリングをONにすると重低音がけっこう増して、少しドンシャリ傾向に顔色が変わります。
ただ、専用アプリにプリセットとカスタムイコライザーが搭載されていて、音質の調整ができるのでそれほど気にする必要はないでしょう。
なお、カスタムイコライザーは7バンドでかなり細かく音質の調整ができるようになっていて、なかなか優秀だと感じました。
SOUNDPEATS Mini Proのマイク性能
SOUNDPEATS Mini Proは最新のcVc8.0に対応しており、ノイズを抑えたクリアな通話が可能になると製品ホームページには記載されています。
このブログでは通話品質も重視していますので、さっそくマイクテストを実施してみました。
【SOUNDPEATS Mini Pro マイクテスト(自宅)】
【SOUNDPEATS Mini Pro マイクテスト(Cafe)】
まず自宅でのマイクテストですが、リモートミーティングなどで使っても全く問題のない通話品質ですね。
声はとても明瞭でこもったような感じもありませんし、歯擦音もほぼ気にならないレベルです。
Cafeでの通話も試してみましたが、こちらも周辺ノイズに自分の声が埋もれることなくはっきりと会話が相手に届いていると感じました。
BGMはだいぶ混入していますが、ホワイトノイズのようなザワザワとした騒々しさが感じられないので、外出時のビジネス通話にも問題なく使えるでしょう。

SOUNDPEATS Mini Proの通話品質を評価すると上のグラフの通りで、この価格帯のイヤホンとしてはトップクラスの通話品質レベルだと思います。
SOUNDPEATS Mini ProのANCと外音取り込み性能
SOUNDPEATS Mini Proのアクティブノイズキャンセリング(=ANC)性能と、外音取り込み性能をチェックしていきましょう。
SOUNDPEATS Mini ProのANC性能
SOUNDPEATS Mini Proはハイブリッド方式アクティブノイズキャンセリングを搭載しており、最大で-35dBのノイズ低減性能を持っています。
【ハイブリッドANCとは】
イヤホンの外側にマイクを配置して周囲のノイズを集音し、そのノイズと逆位相の音波を電気的に作り出してノイズを抑制するフィードフォワード方式と、イヤホンの内側に配置したマイクで耳に近い位置のノイズ成分を抽出し、それと逆位相の音波を流してノイズを抑制するフィードバック方式の2つのノイズキャンセリング技術を搭載したもの。
ANC ONで低域ノイズはしっかり低減されますが、中域は多少、高域ノイズはだいぶ残るります。
とはいえ、エアコンのモーター音はほぼ聴こえなくなり送風音のみ聴こえる状態で、電車内では走行音そのものはほぼカットしてくれます。
したがって、電車の窓が締まっている状態だと快適にコンテンツを楽しめますが、窓が開いた状態で高架を走っている時や揺れが激しい時などはガタガタという音がけっこう聴こえますね。
カフェの店内などでもやはり人の話し声などにはそれほどの効果は感じられませんが、周囲のざわざわとした喧騒はほぼ聴こえなくなります。
もともとANCが得意とする音域は低音域なので、その特性を持つノイズにはしっかり効いているという印象です。
また、SOUNDPEATS Mini ProはANC ONでの鼓膜への圧迫感が少なく感じたので、あの耳にツンとくる感覚が苦手というユーザーにはおススメですね。
なお、ANC ONで発生するホワイトノイズが高価格帯のイヤホンと比べると少し大きいかなと感じますが、コンテンツを流してしまえば全く気にならないレベル。
この価格でこれだけのノイキャン性能なら、十分満足できると思います。
なお、SOUNDPEATS Mini Proも含めて、ノイズキャンセリング機能が優秀なイヤホンのランキング記事もありますので、よろしければご覧下さい。
SOUNDPEATS Mini Proの外音取り込み性能
SOUNDPEATS Mini Proの外音取り込み性能は、かなり自然な音質だと感じます。
外音取り込みモードにすると、「パススルー」というアナウンスから一瞬遅れて周囲の音が聴こえるようになります。
そのとき中域以上の音がスッと聴こえるようになるんですが、人工的に集音したような違和感はほとんど感じません。
むしろイヤホンを装着して聴こえにくくなっていた音域が補完されて、自然に近い音質で周囲の音が聴こえるようになったという感覚です。
外音取り込みへのモード移行操作がタッチセンサー1.5秒長押しで、「パススルー」とアナウンスが流れてから切り替わるので、モード移行の体感は約2秒といったところ。
電車内のアナウンスやコンビニのレジなどでは、とっさにモード変更したいということがよくあるので、このタイムラグが少し気になる点でしょうか。
いっぽうで、モード変更の順番が周囲の音が聴こえにくいANC ⇒ 外音取り込みモードとなっているので、ユーザビリティはしっかり考えられていると評価できますね。
SOUNDPEATS Mini Proの専用アプリ
SOUNDPEATS Mini Proの専用アプリについて確認していきましょう。
専用アプリSOUNDPEATSで出来ること
SOUNDPEATS Mini Proは専用アプリ「SOUNDPEATS」に対応しています。
以下の画像の通りアプリトップ画面はイヤホン本体のバッテリ―残量表示のみというシンプルなデザインです。
画面左下のイコライザーアイコンをタップするとカスタマイズ画面に遷移して、様々な操作ができるようになっています。
Mini Proの専用アプリでできることは、このカスタマイズ画面に記載されていることが全てで、メニューとしてはあまり多くありません。
ただし、この価格帯のイヤホンとしてはイコライザー機能は非常に充実していて、チューニング性能も非常に高いと感じます。
✓ボリュームコントロール
✓可変的なイコライザー
✓プリセットイコライザー
✓カスタムイコライザー
✓ANC・外音取り込み・OFFモード移行
✓ゲームモードON/OFF
✓タッチキーのワンクリック無効
✓インジケータスイッチON/OFF
なお、ノイズキャンセリングなどへのモード切替は、アプリでの操作だと切替までに2秒程度時間がかかるので、イヤホン本体操作のほうが切り替えがスムーズです。
可変的なイコライザー
可変的なイコライザーは、自分の耳の聴こえ具合によって最適なイコライザーを自動で設定してくれるパーソナライズ機能です。
可変的なイコライザーの「詳細 >」のところをタップすると、以下画像の左の画面に遷移します。

イヤホンを装着したら「次へ」をタップして、右画面に遷移したらテスト開始。
小刻みにホワイトノイズが流れますので、ビープ音が聴こえた回数をタップしていきます(ビープ音が聴こえなかったら「聞いていなかった」をタップ)。
画面中央にあるノイズのようなマークに囲まれた横棒が右まで到達したらテスト終了で、自分の聴力にあったイコライザーが生成されるようになっています。
実際にテストしてみましたが、生成されたイコライザーを使うと耳に刺激のある音が軽減されていて、聴き疲れしない音質になったように感じました。
60msのゲームモード
SOUNDPEATS Mini Proには、遅延60msのゲームモードが搭載されています。
動画ならノーマルモードでもほぼ遅延は感じず、快適にコンテンツを楽しめます。
ゲームモードに切り替えると「…変わった…のかな?」くらいの感覚ではあるものの、よりアジャストされたように感じました。
自分は普段ゲームをしないのですが、音ゲーもダウンロードして試してみました。
簡単なステージならノーマルモードでも全く違和感はなく、正直なところゲームモードとの違いはあまり感じませんでした。
ただし、60msの遅延というのはかなり優秀で、遅延対策に特化したコーデックのaptX™ LLの40msに近い性能なんですよね。
したがってSOUNDPEATS Mini Proのゲームモードなら、外出先でスマホでゲームをする程度であれば遅延ストレスを感じることはないのではないかと思います。
SOUNDPEATS Mini Proのレビューまとめ
それでは最後にSOUNDPEATS Mini Proの総合評価と、実際に使ってみて感じたことを纏めていきましょう。
| 評価項目 | Impression | Score |
| 通話品質 | 自宅はもちろん外出時のビジネス通話もOK | 4.6 |
| 低音 | 控えめだが厚みと躍動感が感じられる | 4.5 |
| 中音 | ボーカルが近く非常にクリア | 4.8 |
| 高音 | 伸びやかで繊細、超高音は少し薄め | 4.6 |
| ANC性能 | 中高域は残るが低域ノイズはしっかり抑制 | 4.2 |
| 外音取込み | 音質は自然だがホワイトノイズが気になる | 4.6 |
| アプリ機能 | イコライザーが充実しているのが嬉しい | 4.0 |
| 機能加点 | aptX™ Adaptiveに対応 | 5.0 |
| 総合評価 | 4.5 | |
SOUNDPEATS Mini Proを実際に使って感じたことは、音質に非常にこだわったイヤホンだということですね。
色々なイヤホンを試してきましたが、音質の丁寧さに関してはこの価格帯では群を抜いていると思います。
高価格帯のイヤホンを聴いてから低価格帯のイヤホンを聴くと「音の薄さ」を明らかに感じるんですが、SOUNDPEATS Mini Proにはそれがありません。
それどころか、この価格でこれだけの音質が手に入るなら、高価格帯のイヤホンを無理して買う必要ないんじゃない?と素直に思ってしまったほど。
通話品質は高いレベルですし、はじめてノイキャン機を使うという方ならそれなりに満足できるANC性能も備えています。
アプリメニューの少なさや、ワイヤレス充電などといった便利さに関しては高価格帯のイヤホンに及ばないのは確かです。
しかし、「良い音で聴きたい」というニーズにはしっかり応えてくれるという点では、ほんとうにコスパの高い製品だと思います。
1万円以下で音質の良いイヤホンが欲しいという方には、SOUNDPEATS Mini Proは是非試して頂きたいモデルの1つです。
















