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ヤマハ TW-E5B レビュー|中音~高音の音色が美しい!

ヤマハ TW-E5Bは、これまでリリースされている同社の完全ワイヤレスイヤホンのデザインを刷新して2022年3月25日にリリースされた製品です。

楽器メーカーらしい繊細で上質な音質が特長で、とくに中音~高音のさわやかさと美しさは、この価格帯の製品としては抜きんでていると感じています。

また、ボリュームを絞った時に聴こえにくくなる低音域と高音域を補完し、音のバランスの最適化を行う「リスニングケア」という機能を搭載。

必要以上に音量を上げて聴覚障害を引き起こすリスクを軽減してくれるので、小学生~高校生へのプレゼントとしてもTW-E5Bは良い選択肢になると思います。

通話品質は自宅でのテレワークには十分使用できるレベルにあり、アンビエントモードやゲーミングモードも搭載するなど利用シーンに応じた機能も一通りそろえられています。

多機能を求めるユーザーには向かない仕様ですが、「いい音で音楽を聴きたい」というユーザーにはTW-E5Bはおススメできる完全ワイヤレスイヤホンです。

今回は、そんなヤマハ TW-E5Bを実際に使った感想を交えて徹底的にレビューしていきます。

YAMAHA TW-E5B スペック

 

 

 

ヤマハ TW-E5Bの通話品質と音質

ヤマハ TW-E5Bの通話品質と音質をチェックしていきましょう。

TW-E5Bのマイク性能

ヤマハ TW-E5Bの製品ホームページには、音声と雑音の分離にQualcommのcVcを採用していると表記されていますが、SoCの型番については記載がありません。

2022年に入ってから、Qualcomm QCC5141を搭載したCleer ALLY Plus 2やQCC 3040を搭載したJBL Live Free 2などの通話性能の高さに驚いたことから、ヤマハにSoCの型番について問い合わせをしてみました。

ヤマハからの回答は「チップセット型番は非公開」とのことで、残念ながら通話品質の良し悪しについては予測ができない状況に。

こうなってはいつも通りマイクテストで実際の実力を試してみるしかありません。

ということで、マイクテストは着席率ほぼ100%の夕方のカフェ、BGMも流れている状況下で実施してきました。

TW-E5Bの通話品質は、自宅など周辺ノイズが少ない静かな環境下ならリモートミーティングにも使えますが、オフィスの自席などからだとちょっと厳しいかなというレベルだと感じました。

自分の声はかなりクリアに拾っているものの、いかんせん高音域中心に周辺ノイズがそこそこ混入してしまうということと、サ行が刺さるような聴こえ方も気になります

ヤマハ TW-E5B 通話品質グラフ

この価格帯で通話品質の良さを重視するのであれば、2022年4月時点でおススメなのはJBL Live Free 2で、TW-E5Bのマイク性能はそれに比べると残念ながらワンランク落ちると思います。

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TW-E5Bの音質

ヤマハ TW-E5Bは、7mmのドライバーユニットとノズルを音導管の同軸上に配置し、硬度の高いPEEK振動版を採用することでクリアな高音再生を実現しているとメーカーホームページに記載されています。

YAMAHA TW-E5B ドライバーユニット

実際に聴いてみると中音~高音の表現力が高く、全体的に素直で上品な音質だという印象を受けました。

まずボーカルが楽器の音に埋もれるような感覚が全くなくグッと前に出てくる印象で、ブレスやビブラートなどに艶が感じられます

高音の表現はとくに素晴らしく、さすが楽器メーカーと思わずにはいられないような透き通ってキラキラ輝いていて、それでいてとても上品な音色になっています。

個人的には高音がきれいなイヤホンが好みなんですが、聴いた瞬間に「あ、この高音は良いな…」と思いました。

また、高音の抜けも良くて、上にどこまでも引っ張られるような感じがしますね。

低音は最初は弱いように感じますが聴きこむと決してそんなことはなく、お行儀が良いけれど自己主張はしっかりできるといった表現がぴったりくるような音質です。

深く沈みこんでからアタックしてくるような躍動感が感じられるほどのやんちゃな感じではありませんが、アーティストが表現しようとした分だけ形にしているといった印象ですね。

TW-E5Bの音質イメージを図で表現すると以下のような形になると思います。

ヤマハ TW-E5B 音質

音場は全体的に広がりがありますが、ボーカルだけは広がりよりフォーカスに重点を置いているのか若干狭い範囲で聴こえるように感じます。

なお、TW-E5Bの専用アプリ「YAMAHA Headphone Control」にはイコライザーが用意されています

 

YAMAHA TW-E5B イコライザー

 

5バンドの完全カスタマイズだけで、バンドと各バンドの強さの範囲について数値の記載がないのでよくわかりませんが、調整すれば音質の変化はしっかり感じられます。

デフォルトはおとなしい音質なので、個人的には以下の画像のように全体的に元気さを出すか、低音を強めにして少し躍動感を出すようなカスタマイズがお気に入りです。

YAMAHA TW-E5B カスタムイコライザー

上記のようにイコラーザーをいじっても、TW-E5Bの良さである中~高音の繊細さや上品さが失われることはなく、これはこれでうまくバランスしてくれます。

このあたりはさすが楽器メーカーといった感じで、音楽として崩壊しないようなイコライザーを提供しているんだろうなと感心させられますね。

ヤマハ TW-E5Bの外観と装着感・操作性

ヤマハ TW-E5Bの充電ケースやイヤホン本体などの外観と装着感についてみていきましょう。

TW-E5Bの本体と充電ケース

ヤマハ TW-E5Bの充電ケースは、これまでの同社の完全ワイヤレスイヤホンとはデザインが一新されていて、かさの高い形状になっています。

お世辞にも手のひらサイズとはいえませんが、実際手に持ってみると湾曲している形状が手に馴染みやすいなと感じます。

YAMAHA TW-E5B 充電ケース

上蓋の表面には凹凸の付いたデザインが施されていて高級感があり、個人的にはアクセントにつけられたヤマハの三連音叉のロゴがすごくカッコいいと思います。

イヤホン本体も片側6.5gと少し大きめですが、これはダイナミックでバランスの良い広がりのあるサウンドを楽しめるように音響空間を最適化した結果のようですね。

YAMAHA TW-E5B イヤホン本体

フェイスプレートにも充電ケースの上蓋と同じ凹凸の加工とヤマハのロゴがデザインされており、こちらもシンプルながら高級感のあるデザインになっています。

カラーバリエーションはブラック、グレー、ブルー、ブラウンの4色。

YAMAHA TW-E5B カラーバリエーション

付属のイヤーピースもイヤホン本体と同じカラーで統一されており、このあたりからも今回の製品はデザインにかなり力が入っているように思えます。

 

 

TW-E5Bの装着感

ヤマハ TW-EBは片側6.5gとそれなりの大きさと重さなので、着けているのを忘れるような軽い装着感のイヤホンではありません。

YAMAHA TW-E5B 装着感

しかし、耳に差し込んでから軽くひねると耳にフィットするポイントがみつかるように設計されているので、装着時の安定感は高いイヤホンと感じます。

また、遮音性もかなり高いので周辺ノイズをかなり抑えてくれることから、ANCが苦手だったり電車内での使用を想定していないユーザーには向いているのではないでしょうか。

TW-W5Bの操作性

ヤマハ TW-E5Bは、フェイスプレートの側面にある物理ボタンで操作が出来るようになっています。

左側のイヤホンにファンクションキー、右側のイヤホンにプラス(+)キーとマイナス(-)キーが配置され、操作方法は以下の表の通りとなっています。

動作 ファンクションキー(左) プラスキー(右) マイナスキー(右)
音楽 1回クリック 音楽再生/停止 音量アップ 音量ダウン
2回クリック アンビエントサウンド ON/OFF 次の曲にスキップ 前の曲に戻る
長押し ボイスアシスタント起動
通話 1回クリック 受話 音量アップ 音量ダウン
長押し 通話終了/着信拒否

物理ボタンのメリットは、タッチセンサーにありがちな誤動作が起こりにくく、操作に関するストレスが無いこと。

タッチセンサーは便利な反面、イヤホンの装着時などうっかり触ってしまうことによる誤動作が頻繁に発生するので、それをストレスに感じるというデメリットがあります。

タッチセンサーと物理ボタンはどちらも一長一短ありますが、ボリュームコントロールを多用するようなユーザーには誤動作の少ない物理ボタンのイヤホンをおススメしますね。

ヤマハ TW-E5Bの専用アプリ

ヤマハ TW-E5Bの専用アプリについて確認していきましょう。

TW-E5Bアプリホーム画面とメニュー

ヤマハ TW-E5Bには専用アプリ「YAMAHA Headphone Control」が用意されています。

Headphone Control

Headphone Control

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アプリ画面ではイヤホン本体のバッテリ―残量を確認することができるほか、イコライザーの調整と各種モード切替が出来るようになっています。

YAMAHA TW-E5B 専用アプリ

 

ただし、設定にあるカスタマイズメニューはオートパワーオフの時間設定のみであり、お世辞にも多機能とはいえません。

できればイヤホン本体操作のカスタマイズくらいは用意して欲しかったなと感じますね。

ヤマハ TW-E5Bの機能

ヤマハ TW-E5Bに搭載されている便利な機能をご紹介しましょう。

TW-E5Bのリスニングケアとは

ヤマハ TW-E5Bには音量に応じて音のバランスを最適化してくれる「リスクニングケア」という機能が搭載されています。

ヤマハ TW-E5B リスニングケア

 

この機能は、音量が小さい時に聴き取りにくくなる高音域や低音域を音楽のバランスを保ったまま補正してくれるというもので、音量アップによる耳への負担を軽減してくれます。

イヤホンで大音量の音を長時間聴き続けると、耳へ大きな負担がかかり難聴リスクが高まる危険があるということは誰もが認識しているはず。

しかし、どうしても音楽を聴いていると低音や高音のボリュームが欲しくなり、ついつい音量を上げてしまうという方も多いのではないでしょうか。

実際にリスニングケアをONにすると、通常聴いている音量より一段階小さな音量でも「ボリュームを上げたい…」という欲求を感じませんでした。

なんというか全体的に音楽がグッと前に出てきたような感覚があり、音量が小さくても聴き取りやすいので、リスニングケアは十分に効果があると思います。

TW-E5Bのアンビエントサウンド

ヤマハ TW-E5Bには、外音を取り込むアンビエントサウンドモードが搭載されています。

遮音性が高いイヤホンなのでアンビエントサウンドが搭載されているのは大きなメリットなんですが、これが非常に高いレベルに仕上がっています。

アンビエントサウンドをONにすると、一瞬イヤホンに穴があいたような錯覚を感じるくらい耳に流れ込んでくる周囲の音が自然に聴こえるんです。

これまで数多くのイヤホンを試してきましたが、そのなかでもトップクラスと言って良いほどの高いアンビエント性能ではないかと思います。

TW-E5Bのゲーミングモード

ヤマハ TW-E5Bには、動画やゲームを楽しむ時に音の遅延を抑えるゲーミングモードが搭載されています。

ヤマハ TW-E5B ゲーミングモード

動画を自宅や電車内で数種類観て試してみましたが、たしかに音声の遅れは感じません

ただし、自宅など通信環境が良い状態ならおそらく遅延は気にならないと思いますが、通信環境が悪い場所では遅れが発生する可能性があることは理解しておいた方が良いでしょう。

 

 

ヤマハ TW-E5Bのレビューまとめ

それでは最後にヤマハ TW-E5Bの総合評価と、良い点・改善してほしい点を整理してみましょう。

評価項目 Impression Score
通話品質 自宅のテレワークには使えるレベル 4.0
低音 質は良いが控えめ 4.3
中音 明瞭で艶のあるボーカル 4.6
高音 爽やかで上品さを纏っている 4.7
外音取込み 自然に近い柔らかい音 4.8
アプリ機能 イコライザーとモード変更のみ 4.2
機能加点 リスニングケア機能搭載 5.0
総合評価 4.5

 

良い点

楽器メーカーらしいピュアな音質
爽やかさと美しさを兼ね備えた高音
装着時の安定感
リスニングケアによる聴覚保護
自然に近いアンビエントサウンド
低遅延のゲーミングモード搭載
aptX™ Adaptiveに対応

 

改善してほしい点

通話品質は標準レベル
アプリ機能の充実度が低い

 

ヤマハ TW-E5Bを実際に使ってみて、楽器メーカーらしいピュアな音質にこだわった完全ワイヤレスイヤホンだなと感じました。

中音~高音の繊細さ、さわやかさ、美しさはこの価格帯の製品ではトップクラスだと個人的には感じていて、一音一音の存在感が際立っている印象です。

専用アプリのイコライザーも素人が感覚的にいじっても音楽のバランスが崩壊しないようなつくりになっているのも、ユーザーにとっては大きなメリットではないでしょうか。

また、聴覚障害を回避するためのリスニングケアを搭載していることも注目すべき点で、長く音楽を楽しむということを考えると他のメーカーにも参考にして欲しい機能だと思います。

このあたりはさすがヤマハといったところで、楽器メーカーとしての音楽への向き合い方が製品に表れていると感じますね。

いっぽうで、通話品質やアプリ機能については家電メーカーや音響機器メーカーに比べると若干見劣りする点もあり、今後の改善が期待されるところではあります。

しかし、純粋に良い音で音楽を楽しみたいというユーザーにはおススメしたい製品です。

とくに中~高音がきれいに聴こえるイヤホンが欲しいという方は、ぜひ手に取って頂きたいと思います。