
Anker Soundcore Life Note 3は1万円以下の価格でウルトラノイズキャンセリング・外音取り込みモードを搭載し、通話品質も非常に良い完全ワイヤレスイヤホンです。
音質は価格なりではありますが、その他の機能はワンランク上の性能を有していて、とくに通話品質はビジネスでも十分に使えるレベルに達しています。

Contents
Anker Soundcore Life Note 3の通話品質と音質
Anker Soundcore Life Note 3の通話品質と音質からチェックしていきましょう。
Soundcore Life Note 3のマイク性能
Soundcore Life Note 3は片側3マイク×2の6マイク仕様です。
メーカーホームページには、マイクにはノイズリダクション機能が搭載され、周囲の雑音を除去して自分の音声をより大きくクリアに相手に伝えることができると記載されています。
さっそく実力のほどをチェックするために、昼下がりのカフェでマイクテストを実施してみました。
店内は半分ほど席が埋まっている状態で、BGMは流れていなかったもののオフィスよりはざわついているといった感じでした。
【Soundcore Life Note 3 マイクテスト】
マイクテストの結果、Soundcore Life Note 3の通話品質はかなり高いレベルにあることがわかりました。
サ行が若干耳障りな音に聞こえますが、周辺ノイズはかなりカットされていますし自分の声にこもった感じはほとんどなく、かなりクリアに聞こえます。
Soundcoreシリーズでは以前Liberty Air 2 Proをレビューしていますが、Life Note 3のほうが通話品質は上だと感じました。
これだけのマイク性能ならテレワークではもちろんのこと、オフィスからリモートミーティングに参加するときでも十分使えるレベルにあると感じます。
Soundcore Life Note 3は学生さんにも求めやすい1万円以下の価格ですので、対話形式のオンライン授業用イヤホンとしてもおススメだと思いますよ。
Soundcore Life Note 3の音質
Soundcore Life Note 3は中音が前に出てくる音質で、低音と高音は若干おとなしめなチューニングが施されているという印象です。
最初聴いた時の第一印象としては「全体的に軽いサウンドだな…」というもので、低音の音圧などのパワー不足というよりは、音の厚みが物足りないと感じました。
Soundcore Life Note 3は11mmドライバーを搭載しているので、もう少しパワフルな音質を想像していたんですが、ちょっと肩透かしを食らった感じです。
僕は普段Technics EAH-AZ70Wを使っているんですが、このイヤホンは低音が足りないと評価されています。
確かにパワー不足はその通りだと思うのですが、それでもEAH-AZ70Wを愛用している理由は、音に艶としっかりとした厚みを感じることができるからなんです。
Soundcore Life Note 3はこの「厚み」が欠けているので、良くいえば「軽い」、悪くいえば「薄い」サウンドに感じるのだと思います。
これで高音の解像度がもっと高ければまた違った顔になると思うのですが、高音~超高音と高さが上がるにしたがって音の線が細くなるような印象です。
Soundcore Life Note 3は、1万円を切る価格設定の完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的な音質ではあると思います。
ただ、あと3千円足すとAnker Liberty Air 2 Proやoppo Enco Free2など価格以上の音質を備えた同型のワイヤレスイヤホンを購入することが可能なんですよね。
これら製品と比較するとマイク性能ではSoundcore Life Note 3が上だと思いますが、音質面ではやはり一歩及ばないでしょう。
マイク性能に重きを置くのであればSoundcore Life Note 3は非常におススメなのですが、音質重視ということなら一度店舗で試聴してから判断したほうがいいでしょう。
Soundcore Life Note 3のイコライザー
Soundcore Life Note 3は、専用プリ「Soundcore」にイコライザー機能が備わっています。
以下の図の通り、イコライザーにはプリセットとカスタムが搭載されていますが、なんといってもプリセットの種類が豊富なのが特徴ですね。

なんとその数20種類ものプリセットが用意されていて、ひと通り試してみましたが音質はそれぞれネーミングの通りチューニングされている印象です。

もちろん完全カスタマイズもできるので、気に入ったプリセットに近い音質でさらに微調整を加えるということもできます。

Soundcore Life Note 3ノイズキャンセリング性能
Soundcore Life Note 3はAnker独自技術のウルトラノイズキャンセリング機能が搭載されています。
これは、自分のいる環境をSoundcoreアプリで選択するだけで、シーンに合わせたノイズキャンセリング強度の調整してくれるという機能です。
環境は以下の画像の通り「交通機関・屋内・屋外」から選択することができ、交通機関では低周波ノイズを、屋内では周囲の会話など中周波ノイズを低減する調整になります。

使ってみた感想としてノイキャン強度は中程度で、ANC ONで静寂が訪れるというほど強力な性能ではありませんが、この価格帯では優秀だと感じました。
交通機関を選択して電車に乗ると、トンネル・鉄橋などの通過時や対抗列車とのすれ違いではノイズがはっきりと聞こえますが、走行音はそれなりにカットされます。
屋外を選択した場合では、車の走行音はそれほどカットされませんが、街中での雑踏はそこそこ抑制されます。
電車の中での長時間使用が前提でないなら、普段使いには十分なノイキャン性能だと思いますね。
なお外音取り込みモードにも、音声だけへのフォーカスと全ての外音を取り込む2つの調整が用意されています。
Anker Soundcore Life Note 3の外観と装着感
Anker Soundcore Life Note 3の外観と装着感を見ていきましょう。
Soundcore Life Note 3の本体と充電ケース
Soundcore Life Note 3の充電ケースは、W59mm×H54mm×D31mmとかなりコンパクトなサイズとなっています。
仕様が似ているSoundcore Life P3はマットな質感ですが、Soundcore Life Note 3は少し光沢があるのが特徴ですね。

ケースはプラスチック製でさほど高級感は感じられないものの、Soundcoreのさりげないロゴとストライプ模様によってチープさは感じないデザインになっています。
ただ、本体と充電ケースあわせて約60gなのでそれなりに質感はあり、シャツの胸ポケットに入れると少しばかり重さを感じますね。
いっぽう、ジーンズのポケットなら邪魔に感じることも無く持ち運びできるでしょう。
本体は片側5.2gと軽いつくりになっていて、スライドコントロール部に色違いの塗装が施してはあるものの、直線的でシンプルなデザインになっています。

カラーバリエーションはブラック・ホワイト・ネイビーの3色展開で、ネイビーが用意されているのはユーザーの選択肢が広がって良いと思います。

ただ、Life P3のようにレッド系やイエロー系の淡い色がもう1色ラインナップされればなお良かったかなぁという印象を受けました。
Soundcore Life Note 3の装着感
Soundcore Life Note 3は軽い装着感で、フィット感も悪くありません。
イヤホンを耳に入れてからタッチセンサーになっているネックの部分を斜め前に動かしていくと、フィット感がピタッと来る角度がありますので探してみてください。

なお、Soundcore Life Note 3には、イヤーチップが5サイズ(XS/S/M/L/XL)同梱されているのと、専用アプリ「Soundcore」にイヤーチップ装着テストが実装されています。
XSは小柄な女性に、XLは大柄な男性に配慮されたイヤーチップであり、ユーザー目線に立った付属品で非常に良いと感じました。
Anker Soundcore LifeNote P3の機能と操作性
Anker Soundcore Life Note 3の機能や操作性についてチェックしましょう。
Soundcore Life Note 3の専用アプリ
Soundcore Life Note 3は専用アプリ「Soundcore」が利用できるようになっています。
アプリはかなり充実していますが、メイン画面で充電ケースのバッテリー残量表示が無いのは少し残念です。

専用アプリ「Soundcore」に搭載されている主な機能は以下の通りです。
【Soundcore Life Note 3専用アプリで出来ること】
・イヤホン本体のバッテリー残量確認
・ノイズキャンセリングモード選択
・外音取り込みモード選択
・ゲームモード切替
・イコライザー
・イヤホン本体タッチ操作カスタマイズ
・イヤーチップ装着テスト
・イヤホンを探す機能
・睡眠モード(ヒーリング音選択)
Soundcore Life Note 3の操作性
Soundcore Life Note 3は、本体のタッチセンサーでかなり細かく操作を制御することが可能です。
メーカー出荷時のデフォルト設定は以下の表の通りで、ダブルタップと長押しに必要最低限の機能が割り振られた格好になっています。
| 動作 | 左 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 音楽 | 2回押し | 次の曲にスキップ | 再生/停止 |
| 2秒長押し | ノイズキャンセリングON/OFF | ||
| 通話 | 2回押し | 着信応答 | |
| 2秒長押し | 通話終了 or 着信拒否 | ||
専用アプリ「Soundcore」から左右のイヤホンそれぞれにシングルタップ・ダブルタップ・長押しでの操作割当てが出来るので、自分が操作しやすいようにカスタマイズしちゃいましょう。



Soundcore Life Note 3のおすすめ機能
さいごにSoundcore Life Note 3のおススメ機能を紹介してきますね。
IPX5の防水性能
Soundcore Life Note 3はIPX5の防水性能となっています。
IPX5は「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」という防水の国際規格をクリアした水準で、3mの距離から全方向に12.5ℓ/分の水流を3分間受けても大丈夫とされています。
つまり軽い水洗いくらいなら問題ない防水性能なので、清潔に使いたい方にはうれしい品質ではないでしょうか。
イヤーチップ装着テスト機能
Soundcore Life Note 3には5サイズのイヤーピースが同梱されていますが、さらに専用アプリ「Soundcore」にイヤーチップ装着テスト機能が搭載されています。
イヤーピースがしっかりフィットしていないとANC性能が十分発揮されないので、完全ワイヤレスイヤホン初心者はぜひ試して欲しいと思います。
左はMサイズ・右はSサイズのイヤーピースがジャストフィットなんてことはザラにありますから、自分の感覚にアプリのアドバイスを加えてベストなイヤーピースを選択してくださいね。
ゲーミングモード
Soundcore Life Note 3には映像と音声のズレを低減するゲーミングモードが搭載されています。
おそらくアプリ側でビットレートを高い位置で固定する制御をかけているのだと思いますが、ゲーム中のアクション音や足音などを強調するサウンド調整もしてくれます。
ただし、ビットレートを引上げているので環境が良くないと接続が途切れやすくなるので、ゲームモードを使用するなら自宅などBluetoothがつながりやすい場所が良いでしょう。
Anker Soundcore Life Note 3まとめ
それでは最後にAnker Soundcore Life Note 3の良い点、改善してほしい点を整理してみましょう。
✓ビジネスシーンでも使用可能な通話品質
✓アプリのプリセットイコライザーが非常に豊富
✓イヤーチップ装着テストで密着感をチェック可能
✓価格帯としては優秀なANC性能
✓イヤホン本体の細かな操作カスタマイズが可能
✓IPX5の防水性能
✓ゲームモードを搭載
✓コーデックがaptXに非対応
✓全音域にわたって薄い音質
✓ワイヤレス充電に非対応
Anker Soundcore Life Note 3は1万円以下でANC・外音取り込みモードを搭載し、マイク性能も高い機能的にはコストパフォーマンスの高いイヤホンだと感じました。
ただし、どうにも厚みにかける音質が気になります。
もちろん1万円を切る価格でこの音質であれば全く問題はないんですが、もう3千円だせば2ランク以上音質の良いイヤホンがあると思うとどうしても…。
したがって、Anker Soundcore Life Note 3は機能重視で音楽は聴ければ十分というユーザーにはベストバイに近い製品ですが、音質にこだわりたいユーザーは視聴してからの購入をおススメします。
もともとAnkerは8月に同じうどん型のSoundcore Life P3を発売していて、ほぼ同じような仕様にもかかわらず価格が8千円台と、こちらの方が安いんですよね。
後日、Soundcore Life P3の音質も確認してみます。

















